キャンバススリッポンといえば、2016年春夏でユニクロとルメールがコラボしたスリッポン(2980円 +税)があまりの傑作であったため、その後そこそこよい商品を出しても目立たず、どうにも日が当たらない存在でした。
親が偉大すぎて、パッとしない2代目のごとし。とはいえ、現在のモデルもなかなか悪くありません。本当の実力を、ユニクロルメール、GUと比較しながら筆者なりに評価したいと思います。
ユニクロUの特徴としてまずあげられるのは、バルカナイズ製法というオーソドックスなスニーカーの製法です。靴本体とゴム底とを接着した後に、硫黄を加えた釜で熱と圧力をかける製法で、ソールがしなやかで柔らかい、剥がれにくい、丈夫で壊れにくい、美しいシルエットが保てるといった特徴があります。
また、スニーカー本体とゴムソールの境目を補強するために、ラバーテープがぐるりとまかれていて、横方向からも接着されているので、横方向や斜め方向への動きにも非常に強い耐久性があります。このラバーテープが、バルカナイズ製法で作られたスニーカーの見た目の特徴となります。コンバースのオールスターなどもこのバルカナイズ製法で作られています。
また、素材は12オンスのキャンバス素材が使われています。これは1平方ヤード(0.84平方メートル)で12オンス(約340グラム)の重さのキャンバス生地が使われていることになります。一般的なデニム生地が12オンス程度なのでそれと同じくらいしっかりした重さの生地を使っていることになります。
スタイリッシュなデザイン
まず、一番に評価したいのはそのスタイリッシュな細身のデザインです。普通のスニーカーと違って、もっさりしておらず、装飾もシンプルです。とてもドレスライクなフォルムになっています。横に通気性を確保するための穴が空いているのがアクセントになっています。
(横に通気性を確保するための穴があります)
サイズ感・履きごごち
細身のデザインのため、幅広甲高の典型的な日本人足を持つ筆者はワンサイズ大き目を購入しました。これだと横幅はぴったりなのですが、後ろがちょっと余ります。ただ、これは厚手の靴下などで調節できる範囲なので、問題ないと思います。
ただし、ユニクロのレビューなどを読んでみるとサイズが合わない方もいらっしゃるようなので、実際に履いてサイズ感を確かめてから買うことが必須でしょう。
次に履き心地なのですが、筆者の足だとワンサイズ大きめで、靴下をはくとぴったりとフィットします。前後が若干長いので、歩くときにかかとを地面につけると横に隙間ができますが、おおきな違和感はありません。また中にインソールが入っているのも履き心地向上に一役かっていると思います。
(黒のインソールを取り出したところ)
ユニクロルメールのキャンバススリッポンとの比較
では、偉大な先代、名作のユニクロルメールスリッポンと比べてて見ました。サイズは両方とも26.5cmです。縦横はおおよそ同じですが、つま先のデザインが異なります。ここが革靴のような細身の四角いデザインとなっているのがユニクロ ルメールキャンバススリッポンの特徴でそれと同じではありません。
ただ、ユニクロルメールスリッポンは筆者の足に合わないのでほとんど使っていません。甲高なので、長時間履いていると足の甲が痛くなってきます。いくらキャンバス生地がのびるといっても限界があるようです。その点、今回のスリッポンは長時間履いても足がいたくならず快適に使えています。そういった意味では、甲高の人のための改良があったのかもしれませんね。
(左はユニクロ スリッポンスニーカー+E、右がユニクロ ルメール キャンバススリッポン)
GUスニーカーとの比較
写真で見ればわかる通り、GUのほうが丸っこい感じです。ちなみにGUのサイズは26cmです。それを割り引いても比べるとやっはり丸っこいといえるでしょう。これはGUが丸っこいデザインというよりは、ユニクロのスニーカーの方が細身でスタイリッシュと考えるのがいいでしょう。ただGUは、日本人足の筆者にはぴったりとくるようです。
(左はユニクロ スリッポンスニーカー+E、右がGUスニーカー)
スタイリッシュなスリッポンが欲しい方にはピッタリの靴だと思います。ただし、細身なので、実際に履いて自分に合うサイズの靴を選択するのが必須です。
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