2019年秋冬ユニクロUのミラノリブクルーネックセーターは大人顔のニットで洗濯にも強い

2019年秋冬のユニクロUの中から、今回はミラノリブのセーターを取り上げます。春夏では半袖のミラノリブのセーターが定番となりつつある一方、秋冬の長袖での展開は3年ぶり。発色の良さを活かしたカラバリや、トレンドを反映したシルエット、そして着まわしやすさを追求したデザイン性の高さは、さすが「ユニクロU」と申し上げるべき逸品です。

上品な印象を作る発色の良さと生地の張り感

商品名の「ミラノリブ」とは編み方のことで、一般的なセーターよりも編み目が細かく、張りのある生地が特徴的。このセーターは素材が「ウール68%、アクリル22%、ナイロン10%」となっており、繊維が細やかなメリノウールとストレッチ性の高いナイロンを組み合わせることで、発色の良さと伸縮性の高さを両立させています。

張りのある生地なので、中にシャツを着こんでもモコモコすることがありません。ゆったりした作りなので、胸元が多少波打つこともありますが、インナーの形を拾うことで生じるシワではないので、むしろシンプルなデザインの中に生じる“表情”となり、マイナスな印象になりません。

なお、生地は素肌に当たると若干チクチクします。インナーは長袖を選ぶことをオススメします。東京近郊くらいの気温であれば、冬もヒートテックを入れるだけである程度大丈夫だと思われますが、北国の冬の本格的な寒さをしのぐにはちょっと頼りないかもしれません。

ケアですが、自宅で手洗いできます。セーターを頻繁に洗う必要はないと思いますが、自宅でケアできるのはうれしいところ。筆者が試しに裏返してネットに入れて洗い、肩回りが伸びないように平干しにしてみたところ、特にシワができることもなくきれいに仕上がりました。

ゆったりしたシルエットと短めの着丈

続いてシルエットについてです。袖自体が長いわけではないのですが、ユニクロのレギュラー商品のセーターに比べて肩幅が10cm以上長く、そのため身幅は少しだけ大きい程度ですし、袖の寸法自体は少し短めですが、全体としてはゆったりした印象になっています。

それでいてルーズな印象になっていないのは、首元のネックが少し高めで、窮屈にならない程度に締まっていることに加え、着丈がレギュラー商品とほぼ変わらないため、横幅の割に短く見えるからでしょう。シャツやカットソーを下に着込んだ時に、きれいなレイヤードになります。後述しますが、裾のサイドにはスリットが入っているため、リブつきのセーターのようにモコモコと腹回りが不格好にならず、スマートなシルエットになります。

アームホールは太めです。ただし袖口に向かって細くなっているので、野暮ったい印象はありません。肩幅と身幅が太い分、袖の寸法は若干短めですが、トータルで見るとむしろ「いつもより長い」と感じられます。ただ、ミラノリブの硬質な生地は、先端を折り返してももたつくことがないため、袖の長さはあまり気にしなくてもよさそうです。

身長178cm体重64kgの筆者は、ユニクロのシャツはMサイズでジャスト。ニットの場合は、特に着こなしの意図がなければ、伸縮性を考慮して1サイズアップを選ぶのが“定石”です。今回Lサイズを選んだところ、首回りだけは体に寄り添いながら、全体的にはゆったりとした着心地になりました。

余談ながら、3年前のユニクロUのミラノリブのセーターは同じLサイズでもかなりタイトな密着感があったものです。この違いが2016年と2019年のトレンドの違いなのだな、と感じます。

シンプルな中にもこだわりを感じるデザイン

一見する限りシンプルなクルーネックセーターですが、細部まで行き届いたデザインがクオリティを格別なものにしています。

そのひとつは、上述したネックの部分。首元が大きく開いたクルーネックはカジュアル感が強くなるものですが、このクルーネックは首元がやや高め。カットソーなどをインナーにして、そのインナーが見えないとしても首回りが寂しくはならず、大人らしさを感じさせる印象に仕上がっています。一方で、レギュラーカラーやスタンドカラーのシャツをインナーに入れても苦しくない程度の、絶妙のネックの高さなのです。

特筆すべき点がもうひとつ。裾のサイドスリットです。こちらも上述の通り、リブがついているセーターは往々にして腹回りがもたつきがちですが、こちらはカットソーのようにストンと落ちるので、すっきりした見え方になります。

また、生地に張り感があることからも、カットソーと同様にタックインするのも容易なので、着こなしを楽しむ観点からはありがたいデザインと言えるでしょう。リブがない分、保温性が犠牲になっているとも言えますが、そこは重ね着等で補いたいところです。

2つの方向性に分かれる計4色展開


https://00m.in/drg92

このセーターのカラバリはユニクロ表記で「01 OFF WHITE」「09 BLACK」「35 BROWN」「55 GREEN」の4色。

「01 OFF WHITE」「09 BLACK」を選ぶか、「35 BROWN」「55 GREEN」を選ぶかで、着こなしの方向性は大きく2つに分かれそうです。

前者はコーディネート全体を品よくまとめる名脇役として、後者は鮮やかな色味でコーディネートの主役として活躍してくれることでしょう。筆者は後者、「55 GREEN」を選びました。ダークトーンの面積が大きくなりがちな秋冬の着こなしの中で、上品な存在感を発揮してくれそうです。価格は4990円(+税)。

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EQ03

この記事を書いた人

EQ03

身長178cm 体重64kg 靴27.0cm

洋服を“食”と共に、「コミュニケーションを最適化するためのツール」と位置付けています。物産展マニア。国内外を問わず、地域・人に根差した物語性のあるモノ・コトに惹かれます。コーディネートはワイルドよりもきれいめを。