2018春夏ユニクロUのオープンカラーシャツ(半袖)はデザインとシルエットが進化している

ユニクロU、2018年春夏コレクションの中から、「オープンカラーシャツ」を取り上げます。2017年の春夏コレクションで絶大な人気を博したアイテムということで、今回も大いに注目が集まりました。

実際、発売直後にサイズ欠けしているカラーもある人気ぶり。そんなわけで、“前作”との違いも含めて、詳細に見て行きたいと思います。

シンプルな中でも進化を見せるデザイン

では、デザインから参りましょう。まず一番の特徴は、商品名にもなっている「オープンカラー」。つまり襟の部分がYシャツに見られるようなレギュラーカラーではなく、V字状に“開襟”しているところです。

シャツが本来的に持っているドレス感が緩和され、カジュアルな印象を作っています。

生地については後ほど詳述しますが、基本的に風合いの柔らかなこのシャツの中で、襟の部分だけはちゃんとハリがあります。

洋服の先端は人の視線を集めるところ。襟がよれていると、途端にだらしなく見えてしまいます。このシャツは襟のハリによって、クリーンな印象に仕上がっています。

余談ですが、襟のサイズは“前作”よりも若干大きくなっています。その結果、“開いた”印象が強まっており、その点ではカジュアル感が増していると言えます。

続いて胸の部分に注目です。“前作”についていた胸ポケットがありません。胸ポケットがあるとアウターらしさが出るもの。ボタンを留めずに羽織ってもサマになります。

しかし胸ポケットがないシャツは、ボタンを留めて着る方がしっくりくるものです。ドレス感のある見え方になります。
※ドレスとは? こちらをご参照ください。http://www.neqwsnet-japan.info/?p=1810

もちろん着こなしは個人の自由。このシャツを“羽織り”として着ても問題ありません。しかし後述しますが、このシャツはボタンを留めて着た時にシルエットがきれいに見える仕立てになっています。

裾にはサイドスリットが入っています。これまた“前作”にはなかったデザイン。腹周りの肉付きが良い方が着ても、生地がたまることなくストンと落ちる作りです。

縦方向にリラックス感のある美麗なシルエット

続いてシルエットについてです。全体的に、タイトではなく、オーバーサイズでもなく、程よいリラックス感。

リラックス感という点では“前作”と同様なのですが、比較するとよりクリーンな印象です。

理由のひとつは寸法の違いです。Mサイズの場合、袖が1cm、着丈が2cm、“前作”よりも長くなっています。それに加えて、デザインのところでご紹介したサイドスリットの効果や、後述する生地の風合いにより、きれいなシルエットを獲得できているのです。

それでは、このシャツの寸法を見てみましょう。XSから4XLまでの8サイズが用意されています。“前作”がSからXXLまでの5サイズだったことを考えると、より幅広いニーズに応えられるようになった点も「進化」と言えるでしょう。

身長178cm体重64kgの筆者が選んだのはMサイズ。そんな筆者の着用実感も付記しますので、ご参考にしていただければ幸いです。

着丈はXSで69cm、Sで71cm、Mで73cm、Lで75cm、XLで78cm、XXLで79cm、3XLで80cm、4XLで81cm。筆者の場合、スラックスのポケットがほぼ隠れる程度です。

肩幅はXSで46.5cm、Sで48cm、Mで49.5cm、Lで51cm、XLで53cm、XXLで55cm、3XLで57cm、4XLで59cm。

身幅はXSで50cm、Sで53cm、Mで56cm、Lで59cm、XLで63cm、XXLで67cm、3XLで71cm、4XLで75cm。筆者の場合、肩をグルグル回しても引っ張られるようなストレスが無い一方で、ダブつくような感覚はありません。

袖丈はXSで25cm、Sで25.5cm、Mで27cm、Lで28cm、XL~3XLで29cm、4XLで29.5cm。

裄丈はXSで48cm、Sで49.5cm、Mで51.5cm、Lで53.5cm、XLで55.5cm、XXLで56.5cm、3XLで57.5cm、4XLで59cm。筆者の場合、袖先が肘の少し上に来る程度の長さです。

ツヤの代わりに利便性を獲得した生地

続いて生地についてです。素材はコットンモダール混。モダールとは登録商標で、レーヨンの一種です。と言うことで表記上は「綿50%、レーヨン50%」となっています。モダールの特徴は、なめらかな肌触りや絹に似た光沢感。コットンと混紡することで、生地に重みとドレープ感が加わります。

ただ、“前作”ではツヤのある「リヨセル」という光沢感のあるサテン素材だったので、それに比べるとどうしても見劣りします。実際、筆者がユニクロ店頭でこのシャツを初めて見た時は、正直なところ少しがっかりしてしまったものです。

ただ、比較抜きにこの生地を単体で見ると、決して悪いものではありません。特にこのシャツにおいては、上述の通りこの生地感がシルエットの良さに貢献しています。

ボタンはプラスチック製。グレーのボタンはシャツの生地の色と好相性ではありますが、逆にグレーであるが故に“プラスチック感”が強調されてしまっており、残念なところ。

ちなみにボタンの中、糸を留める部分は、ユニクロUのシャツに共通のスクエア型です。

ケアについてです。タグの洗濯表示によれば「液温は30℃を限度とし、洗濯機で非常に弱い洗濯ができる」となっています。漂白剤や乾燥機の使用はNG。

実際、このシャツは生地が柔らかい分、シワがつきやすくなっています。特にこのシャツの場合は、シルエットを活かすためにも、シワは避けたいところ。脱水を弱めにして洗濯が終わり次第、しっかり伸ばして陰干しすることをオススメします。

5色展開。使いやすいのはダークトーン。


https://goo.gl/9cXVaL

このシャツはユニクロ表記で「00 WHITE」「09 BLACK」「47 YELLOW」「54 GREEN」「68 BLUE」の5色展開。筆者が選んだのは「68 BLUE」。ユニクロUでしばしば登場する、スモーキートーンのブルーです。

色は選ぶ方のお好みではありますが、筆者の実感としては、ダークトーンの方が使いやすいと思います。実際、「09 BLACK」のSMLサイズが発売初日に公式通販サイトで売り切れになっていました。

公式通販サイトで確認する限り「47 YELLOW」の色が素敵に見えますが、実際に店頭で見ると、“前年”の光沢感のあるカーキと比べてどうしてもカジュアル感が強く感じられてしまい、筆者は選べませんでした。

また「00 WHITE」は夏の制服っぽく感じられてしまいます。いずれも着こなし次第ですが、色によって着こなしの難度は大きく変わるのではないでしょうか。

価格は2990円(+税)。夏の“レギュラーアイテム”として活躍してくれる1枚です。

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【2018春夏】ユニクロユーおすすめアイテム総まとめ【36選】

2018.06.05
EQ03

この記事を書いた人

EQ03

身長178cm 体重64kg 靴27.0cm

洋服を“食”と共に、「コミュニケーションを最適化するためのツール」と位置付けています。物産展マニア。国内外を問わず、地域・人に根差した物語性のあるモノ・コトに惹かれます。コーディネートはワイルドよりもきれいめを。