2018年秋冬ユニクロUのスウェットプルパーカは本当に「史上最上」最高なのか検証してみた

ユニクロがクリストフルメールをデザインチームに迎えた「ユニクロU」も、2016年の秋冬から始まってすでに5回目。すっかり定番となったアイテムもあります。今回の「スウェットプルパーカ(長袖)」も、そんなアイテムの1つです。

正直、筆者は当初、「昨年のものを買ったし、プルパーカって結局着ないんだよな……」とチェックを怠っていました。ユニクロのレビューには「某メンズファッションブロガーが絶賛」といった記事もありましたが「そんなに絶賛はしていなかったはず」とスルーしていました。

しかし、どうやら今期のアイテムは、ファッション感度の高い女性から驚異的な人気を誇っているとのこと。しかも、ユニクロのオンラインストアには「素材、仕立て、ディテール全てにこだわりが満載。デザインも着心地も最上の1枚」という一文が。日本が世界に誇るアパレルメーカーが、「最上」とまで断言するアイテム。チェックしないわけにはいきません。

再入荷の度に、あっという間に売り切れてしまい買えない!

しかし、オンラインサイトでは、こちらのアイテムは複数回、追加入荷されています。ユニクロUはインラインのアイテムと違い、通常は「追加生産なし・追加入荷なし」のはずなのに……。しかも再入荷後、数時間で売り切れているのです。これは多くの人が「お気に入り」に入れて、複数枚買いを狙っている人がいるということです。

今回、筆者が記事を書くのが遅くなったのも、慎重にサイズを選んでいる途中で売り切れてしまったため。その後、入荷した際には、迷うことなくM、L、XLの3サイズを購入し、やっと今回のレビューに至りました。ゆったりと着るためMは返品しました。

では、世界のユニクロには人気のインラインのパーカがあるにもかかわらず、「デザインも着心地も最上」とまで言い切る秘密を検証していきましょう。

ゆったりとしながらも徹底的にすっきり! ルメールのこだわりが見えた

ご存知の通り、インラインの「スウェットプルパーカ」も改良に改良を重ねた名作。オンラインサイトには、以下のように書かれています。

・ゆったりした着心地でもすっきり見えるように肩や袖の設計を改良。

・肉厚でしっかりとした着心地の裏毛素材。

・生地の目がしっかり詰まっていてハリがあり、スウェットらしいフォルムが楽しめる。

・裏地も太めの糸を使用し、柔らかな肌触りを実現。

・フードの裏地は、洗濯後の乾きが速く、立体感が出るコットン混素材に変更。

・ポケット口にはステッチを入れず、クリーンなルックスに。

以上、ユニクロ(http://ux.nu/lE5Zi)より抜粋。

これらの特徴のうち、ユニクロUに当てはまらないのは「素材」と「ポケット口」に関する2つの記述。1つめの「素材」については後述します。2つめのポケット口ついては、本アイテムはステッチがついて、よりカジュアルでフレンチライクな印象に。この辺りは好みなのではないかと考えています。

出典:ユニクロ(http://ux.nu/lE5Zi)より。インラインのスウェットプルパーカはポケットにステッチがなくシンプルな仕上がり。

ここで注目すべきは、「ゆったりした着心地でも、すっきり見える肩や袖の設計」という記述です。ユニクロUの方が着心地と、すっきり感がインラインのアイテムよりも「最上」なのか? 本アイテムとインラインのアイテムを着比べて検証してみました。

そして、改善されたインラインのアイテムよりも、ユニクロUの方が「ゆったりとしながらも、すっきりとしてスタイルがきれいに見える」ことを確認。ヒミツは、オンラインサイトにも記述されている通り、まさに「肩や袖の設計」にありました。

オンラインサイトのサイズ表を見てみましょう。筆者が最終的に購入した(Mは返品しました)LとXLを掲載します。

ユニクロUのL=身丈:69.5、肩幅:49 、身幅:58、袖丈:60。インラインのL=身丈:69.5、肩幅:45.5 、身幅:58、袖丈:61。ユニクロUのXL=身丈:72.5、肩幅:51、身幅:62、袖丈:62。インラインのXL=身丈:72.5、肩幅:47.5 、身幅:62、袖丈:63

インラインのものより肩幅が3.5cmほど大きくなっているのに、身幅はインラインのアイテムと変わらない点がポイントです。肩幅に合わせて身幅を大きくしてしまうと、ドラム缶のようなシルエットになってしまいます。しかし、ルメールとユニクロのデザインチームは、まさにテーパードが効いたスラックスのように、アイテムの上部をゆったりと広く、下部の幅を変えないことで、見た目のスッキリ感は強く感じられるように設計しています。

しかも、ユニクロのパーカの「フードのボリューム感」は維持して、小顔効果を演出。顔の近くの布が多いと対比で顔が小さく相対的に手足が長く見えるため、すっきりとした印象かアップ。スタイルもきれいに感じます。しかも、肩幅を大きくして肩の位置をごまかしつつ、袖丈を1cm短くして、肩の位置をごまかして手足がより長く見えるようにしています。

フードを後ろから。フードのセンター部分の縫い合わせ部分は布を4枚分使用して芯のようなものが作れられて、しっかりとボリューム感が出るようになっています。

さらに、本アイテムは春夏までのアイテムより身丈を、ほんの少しだけ短く設計(0.5cmほど)。このように、これでもかとすっきりとした印象をアップさせる工夫を盛り込んだのが本アイテム。

きっとルメールとユニクロのデザインチームは、「どうすればすっきりとスタイルがよく見えるのか」を徹底的に研究して、本アイテムを作ったのではないでしょうか。細かく検証して行けばして行くほど、そのように感じられるアイテムとなっています。そして、素材やディテールにも、その工夫は感じられます。長くなってきましたが、続けて検証していきましょう。

「素材とディテールへのこだわり」で、まさにお値段以上!最上!

実は、今回から素材が変わっています。昨年の秋冬、そして今年の春夏は、「本体:綿100%、リブ:綿70%・ポリエステル30%」。

なお、インラインのパーカは「本体:綿100%、リブ:綿86%・ポリエステル14%、フード裏:60%綿・ポリエステル40%」。洗濯時に本体に比べて乾きにくいリブやフード裏を、ポリエステル混紡にして「生地に厚みがあっても乾かしやすいように」と配慮ある設計となっています。

そして今回の秋冬アイテムです。「本体:綿85%・ポリエステル13%・レーヨン2%、リブ:綿65%・ポリエステル35%」となっています。本体の素材が変わっている点にご注目ください。筆者は洗濯後のアイロンがけの手間をはぶくため、脱水をかけずに室内乾燥機にかけてしまうのですが、ポリエステルとの混紡素材になることで、体感として昨年までのものより乾きが良いように感じました。

また、レーヨンが混紡した素材になっているためでしょう。これまでのアイテムより、生地の目が詰まって、サイズアップして着た時の「落ち感」が高まった印象を受けます。結果として、サイズアップして着た時のすっきり感が高まっていいます。生地でもすっきりと印象を高めるようになっているパーカ。最上という言葉も過言ではありません。

そして、ディテールのこだわりについて。これは、ドローストリング(フードについた紐)を通す穴についた金属のパーツと、アグレット(紐のほつれを防止するためにつけられた覆い)が印象的です。


出典:ユニクロ(http://ux.nu/lE5Zi)よりインラインのパーカの首元。

インラインのアイテムにはドローストリングを通す穴の金属のパーツがついていません、またアグレット(覆い)の金属も同じシルバーでありながら、本アイテムの方がよりマットで高級感があるものになっています。


出典:ユニクロ(http://ux.nu/J7Fpv)首元に注目してください。

ほんの小さなパーツの違いです。しかし、場所が顔に近い首元ということもあり、かなり目立つことが写真を見てもわかるのではないでしょうか。生地の目が詰まり落ち感がアップしたこととあいまって、大人が着たときの高級感が増しています。

そして、お値段は3990円(+税)で、インラインのアイテムより1000円高いのですが納得の品質といえます。平日はスーツの筆者がパーカを何着も持つ必要はありません。しかし、筆者はそれでも買うべき価値があるアイテムだと実感しています。

なお、筆者が購入した色は「BROWN」。他には、定番の「GRAY」、今年のユニクロUで登場した「PINK」、昨年から人気の「YELLOW」(マスタードのような色)があります。特に人気なのは「BROWN」のようです。オンラインサイトでは再入荷を繰り返して、昨日(10月19日)した再入荷分もすでにL以外はすべて売り切れ。しばらく動きの鈍かった「PINK」もサイズ欠けを始めています。もしかしたら、再入荷しない色・サイズも出てくる可能性もあります。ぜひ早めにチェックしてみてください。

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TJ

この記事を書いた人

TJ

身長167㎝ 体重65㎏ 靴25.5㎝

ダイエット中で-30キロ。あと5キロに苦戦中。服選びの基準は「高見え」「やせて見えること」「若い女子にもてそうか」。42歳