ユニクロUの販売も一段落した現在、蓋を開ければ大きな目玉のないコレクションでした。しかしながら良品はあるもので、隠れた逸品がこの「タートルネックT」です。オンラインでチェックすると、一見、インラインのソフトタッチタートルネックTと何が違うのかわかりません。
しかし、価格はユニクロUが3000円、ソフトタッチが1000円と3倍も異なります。一体何が違うのか？ 店頭で実際に手に取ってみるとその差は歴然でした。加えて筆者は、とても3000円とは思えない高級な印象を受けました。
体型を綺麗に隠す、やや緩めのボックスシルエット
シルエットはアタッチメントなどのカットソーに見られるようなピタピタのシルエットではなく、やや緩めのボックスシルエット。そのため体型を綺麗に見せてくれます。
特にネック部分は、首を締め付ける造りではなく、タートルネックにしてはかなりゆとりを持たせています。通常、このネック部分を緩くしてしまうと、防寒能力が劣ることになってしまうので、隙間なく作られていることが多いです。しかしこちらのように、やや緩くした作りにすることで「色気」が生じてきます。
Tシャツでも同様ですが、クルーネック のように、首元を詰めて締め付けてしまうと、ややかっちりした印象になります。一方で、Vネックのように開きがあるもののほうが鎖骨が見えて色気が生まれてきます。
女性の着物でも同様ですが、結婚された女性の着物はなるべく首元を隠します。一方で未婚の女性が着る振袖は、その反対に首元が開いてある種セクシーな印象があります。こうした着物のデザインからも分かる通り、首元の詰まり具合は、「ただ窮屈で苦しい」「暖かくて心地いい」といった機能面だけではありません。しっかりと客観的なオシャレの印象に大きく左右してくる部分なのです。
今回のように、やや緩く首元が出ると折り曲げても使えますが、そのまま綺麗に畳まずにクシュクシュッとするだけでも使えます。こうした顔周りに近い、印象を大きく左右する部分に意匠が凝らされている点もインラインのものとは、一線を画しています。
装飾のないシンプルなデザイン
このアイテムは無地のカットソーのため、デザインらしいデザインはほとんど見受けられませんがしいてあげていくとするならば。肩のラインはやや落ちているドロップショルダーになっています。先ほど述べたシルエットもそうですが、ややリラックス感のある印象です。
しかし、ビックシルエットのように全体が単にゆるいわけではありません。ただサイズの合わない大きいサイズを着ていると言われないように、袖の部分はリブが付いていてキュッとなっています。先端部分を細くするだけでも締まって、ダボダボな印象はなく、オシャレなリラックス感を出してくれるというわけです。
艶と落ち感のある高級感ある素材
この「タートルネックT」の一番のポイントは素材感です。インラインのソフトタッチタートルネックTはコットン100％ですが、こちらはアクリル混。というよりも71％がアクリルのため、かなりツヤ感と落ち感が出ます。さらに。洗濯するとコットンのものは縮みが出やすいですが、化学繊維が混紡されているため、縮みが少ないのも特徴です。実際に数回洗濯してみましたが、はっきりとした縮みや洗濯によるシワはほとんど出ませんでした。
オンラインでは完売
現在オンラインではグレーとネービー以外完売状態ですが、店舗ではまだ在庫の残っている所もあります。一枚で着たり、レイヤードスタイルで今年っぽく着こなすのもいいでしょう。もし店舗で見かけたら即買いをオススメします。「タートルネックT（長袖）」は2990円（＋税）。これからの冬本番にいかがでしょうか。
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