クールビズが日本に定着した結果、スーツではなくテーラードジャケットを用いたセットアップを仕事でも着用するビジネスマンが多くなりました。仕事で着用するスーツとプライベートで着用することを想定したセットアップではシルエット・素材感が異なり、似て非なるアイテムです。とはいえ、インナーと靴を代えれば手軽にオンからオフへとイメージチェンジが出来るセットアップは、仕事から遊び・デートに直行する現代ビジネスマン必須のお役立ちアイテムと言えます。
ところでオンオフ着用できるセットアップの一番重要な条件とは何でしょうか? 仕事帰りと見られない綺麗なシルエット? または生地のカラー・艶感? どちらも重要ではありますが筆者が最も重視するのは生地素材の機能性(耐久性)です。オンオフ問わず着用するわけですから生地が破けてしまえば元も子もありません。
その点で今回レビューするユニクロU2018秋冬のウールブレンドジャケットは合格点です。ブラックとネイビーの2色展開で、176㎝75㎏の中年体型の筆者はブラックのサイズMを購入しました。
カジュアル寄りなデザインながら艶感ある生地によりスーツとしても転用可能

一見典型的なテーラードジャケットに見えますが細部を見るとこのジャケットがカジュアル向けに作られたことが分かります。


まずポケットはスーツジャケットで典型的なチェンジポケットは省略され腰ポケットもフラップ付ポケットではなくワークジャケットでよく見る外付けのパッチポケットとなり、更に袖ボタンまで省略されています。スーツのジャケットと一見して異なります。
リラックスシルエットで動きやすさをキープ

(背面にベントなし)

(スーツの仕様であるセンターベンツ)
ジャケットの背面をみるとジャケット着用時の動き易さを助ける「ベンツ」がなく、生地にストレッチ性もないことから、着用前は動き難さを心配していました。しかし胴回りがスーツジャケットより「しぼり」が緩いため窮屈な着用感ではありません。また「しぼり」が緩いことで着用した時にリラックスした雰囲気になります。
着用感はテーラードジャケットというよりカバーオールなどのワークジャケットに近いかもしれません。とはいえ僅かながら「しぼり」が入っているため、肩から腰まで一直線の「寸胴」のようなシルエットにはなりません。リラックス感を出しながら不格好にならないバランス感覚はさすがルメールといったところでしょうか。


(ロロピアーナウール130)
表地素材はウール50%・ポリエステル50%で綾織の艶感ある生地です。参考までにウール100以上の非常に光沢感の強い生地と比較しました。ロロピアーナほど艶感があるわけではないので、素材からもビジネス用スーツと勘違いされることはないでしょう。
とはいえ、カジュアルデザイン寄りながら艶感ある生地、生地と同色に統一されたボタン、礼服では定番である「ノーベンツ」デザインによりフォーマルな印象もキープしているため、同素材のパンツとセットアップで揃えれば職場でもスーツとして利用可能です。冠婚葬祭でなければ問題なく着用できます。
生地の強度と防水性を確認してみた
またウール100%のジャケットより耐久性もあり皴になりにくいのも嬉しいポイント。畳んだままの状態で一晩おいても目立つ皴が入らないので旅行や出張に最適なジャケットといえます。また仮に皴が出来ても、生地自体に厚みと重みがあるので一晩ハンガーに掛けておけば目立つ皴は消えます。

商品紹介で撥水機能が付加されているとのことなので防水実験を行いました。ジャケット表地に水道水を10秒程度注いだ後、ハンガーにかけ、集中的に注水した部分とその周辺を観察しました。

(集中的に注水)

(注水の周辺部分)
まず集中的に注水した部分は裏地(ポリエステル100%)まで水が浸透していました。対して注水の周辺部分は撥水されて水滴が浮いていました。以上のことから集中豪雨の際や雨天下での長時間移動の際はコートや傘を利用するのが無難です。撥水効果に大きな期待をしないほうがいいでしょう。ただしウール100%のジャケットと比較すれば「乾き」は早く、室内において30分程度で乾きました。
オンオフ兼用でき耐久性に優れたコストパフォーマンスの高いジャケットです。秋冬にセットアップもしくはジャケット単体をお探しの方に大変おすすめです。価格は9900円(+税)
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