JWアンダーソンとユニクロのコラボコレクション、2020年春夏のラインナップの中から、ショートパンツを紹介します。ショートパンツは本来、大人っぽい着こなしに不向きなアイテムです。
しかしこれは絶妙なデザインと秀逸なシルエットで、そして古着のような生地感で構成された、まさに大人が履くにふさわしいショートパンツです。着こなしの中に是非採り入れていただきたいアイテムです。
シンプルじゃないのにうるさくない、絶妙なデザイン

このパンツは商品名の通り、ベースとなっているのはカーゴパンツです。右サイドのベルトループにはDカンと呼ばれるストラップもついており、キーホルダー等を吊るすことも可能ですが、“大人っぽいコーディネート”を目指す上では敢えてこれ以上の要素は足さない方が良いように思います。

カーゴパンツならではのポケットがこのパンツの最も特徴的なデザイン。しかしポケットにマチがないため、シルエットは崩れていません。このポケットはあくまでも飾りであり、何か収納することを前提にはしていない作りと見受けられます。
また、ポケットのボタンもパンツに合わせてミリタリーっぽい作りになっているため、高級感こそないものの、違和感なく同色で馴染んでおり、悪目立ちしません。つまり、「カーゴパンツ」の仕様でありながらも、印象としては単色のシンプルなショートパンツです。
脚がきれいに見える秀逸なシルエット

このショートパンツ、実際に履いてみると、丈がかなり長めです。身長178cmで細身の筆者がMサイズを履いて、ちょうど膝が少し見える程度。「ショートパンツ」と言いながら、実際はハーフパンツと言っても差し支えない長さです。
これがもう少し短いと、小学生が履く「半ズボン」のような印象を喚起する恐れがあり、一方でもう少し長いと、膝下まで隠れてしまい脚が短く見える恐れもあります。サイズ選びに際しては気をつけていただきたいところですが、筆者にとってはジャストな長さでした。
膝が見える程度ということで、膝下が露出している分“脚長”に見える上に、ふとももから膝上までが隠れているために、脚の形がわかりづらくなっているのです。

そして裾幅が不自然にならない程度に広がっているところもまた秀逸。Mサイズで筆者実測で全周約57cm。つまり裾幅が脚よりも相当に太いため、対比効果で露出している膝下が細く見えるのです。
クラシカルなデザインとウォッシュ加工で古着のような生地感

無地に見える生地ですが、よく見るとスーツのスラックスにも使われるようなクラシカルなヘリンボーン柄になっています。加えて、生地にはウォッシュ加工がされており、微かに起毛しています。
つまり、古着屋で見つけた逸品のような雰囲気を放っているのです。大人っぽいトップスと合わせることで、人生の時を重ねた“大人”ならではのコーディネートができあがること請け合いです。

洗濯に際しては、洗濯機を普通に使って問題ありませんが、生地がコットン100%ということもあり、シワだらけになってしまいます。元々カジュアル寄りの作りをしたアイテムだけに、アイロンをかけてクリーンな形で履きたいものです。
色味に雰囲気のある3色展開



このパンツのカラバリはユニクロ表記で「01 OFF WHITE」「35 BROWN」「65 BLUE」の3色。筆者はクリーンな着こなしを好むので「01 OFF WHITE」を選びました。しかし「35 BROWN」「65 BLUE」はいずれも、ウォッシュ感をより強く感じられる点において、ヴィンテージ感を好まれる方にはオススメです。価格は2990円(+税)。