2017年の秋から始まった、JWアンダーソンとユニクロのコラボコレクション、2020年春夏のラインナップの中から、男女兼用として発売されたストールをご紹介します。
1本のストールに4種類の柄が入っているのですが、ひとつひとつの柄自体は奇抜なものではないため、特に薄着になる季節のシンプルな着こなしに、上品な装飾性を付加してくれるアイテムです。
表裏2種類ずつ、計4種類の柄が共存するデザイン
今回ご紹介するのは、春夏でも使える薄手のストール。コットンリネン素材で気軽に洗えるので、汗ばむような暑い日に、首もとの汗から服を守るためにも使えるアイテムです。このストールは柄の入り方が特徴的。1枚の生地の中に4つの柄が共存しています。ひとつひとつをアップで見ていきましょう。
ひとつはギンガムチェック。英国のデザイナーであるJ.W.アンダーソンらしい柄です。
ひとつはストライプ。ストールの長辺に平行に入っています。ストライプの幅は1.5㎝程度。太すぎず細すぎず、さりげなく主張する幅です。
ひとつはストライプ。上掲のストライプとの違いは、ストールの長辺に対して垂直に入っている点です。なお、ギンガムチェックの裏側に入っているため、不自然に広げて使わない限り、上掲の「ストールの長辺と並行になっているストライプ」と同時に見えることはありません。
ひとつは無地。生地がガーゼ状なので、柄単体で見るとかなり透け感があって頼りなく見えるかもしれませんが、実際は2つ折で使うことになると思うので、そこまで透け感は気になりません。
このように、4つの柄と言っても1つは無地ですし、2つはストライプですし、もう1つのギンガムチェックもストライプと同じように線だけで構成されているのです。そして何より、すべて同じトーンの色味で統一されているので、散らかっているような印象はありません。
巻き方にひと工夫を要する長さ
このストールの幅は65㎝。2つ折りすれば首になじむ幅です。そんなわけで、幅については何ら問題ないのですが、長さについては一考を要します。180㎝とかなり長いので、首にかけるだけでは少し長くなりすぎます。
そこで首元に巻きつける必要があるのですが、何も考えずに巻き付けると、複数の柄が混在するので、かなり主張が強くなります。
主張が強くなること自体が悪いわけでは決してないのですが、このストールを使うコーディネートの中に別の柄がある場合、全体として見た時に柄が多くなりすぎることで、コーディネートの調和を乱す可能性があるため、注意を要するということです。
大人っぽく巻くコツは、無地の面を意識して前面に持ってくることです。そうすると半分は無地、半分は柄で、おしゃれな印象になりやすいはずです。
ガーゼのような柔らかでストレスのない生地感
素材は綿80%と麻20%の混紡。上述の通り、ガーゼのような柔らかな風合いで吸汗性に優れた、春夏に実用的な作りになっています。それでいてツヤ感もあり、大人っぽい印象も確保しています。
ケアに際しては手洗いを推奨されていますが、筆者が洗濯ネットに入れて洗濯機で洗ってみたところ、特に問題はありませんでした。脱水を弱めにして、きちんとシワを伸ばして干したところ、ノーアイロンでも問題なく使えました。
ただ試してはいませんが、リネンも入っているので、ギュウギュウにキツく脱水してしまうとシワが残ってしまいそうです。目の詰まった生地ではないので、脱水を弱めにして水分を多く含んだ状態で干しても、夜に干しておけば朝には乾きます。
4色展開ながら、メンズにオススメなのは1色のみ
このストールは、ユニクロが男女兼用を謳っているアイテム。カラバリは、ユニクロ表記で「11 PINK」「15 RED」「26 ORANGE」「69 NAVY」の4色です。ただ、筆者の実感では、メンズには「69 NAVY」以外は難易度が高いです。
ただ、こうした小物は着こなし次第。ストールと同じ色をベースにしたコーディネートや、逆にオールモノトーンの着こなしの挿し色として使うなら、「11 PINK」「15 RED」「26 ORANGE」が活躍する可能性も大いにあります。990円(+税)とリーズナブルなので、気軽に試してみてはいかがでしょうか。