「マルシェバッグ」をご存じでしょうか。マルシェとは、フランス語で市場を意味します。つまり市場で使うバッグ、日本語で言うと買い物袋といったところでしょうか。エコバッグを想像していただくと分かりやすいかと思います。
買い物用の簡素なバッグ、それが「マルシェバッグ」です。そしてこのバッグ、数枚の布を縫い合わせるだけの非常に単純な作りなので、比較的安価で手に入ります。特に今回紹介する「ユナイテッドアスレのマルシェ」は、1000円以下と驚きの安さで手に入ります。
でも逆にこんなに安いと、実際にオシャレ用としてちゃんと使えるのか……非常に気になるところです。今回はそういった観点からこのバッグについて見ていきたいと思います。
目次
サイズはかなり大きめ。夏には不向き。
まずはこのバッグの形やサイズから見ていきたいと思います。
形は買い物袋そのものです。タテ42cmxヨコ42cmxマチ19㎝、持ち手の長さは33㎝と肩掛けしやすいように長めにとってあります。

また、写真と数値から見ていただくとわかる通りマチがかなり大きく、大容量のバッグです。この大容量がある意味デメリットでもあります。
それはなぜか。理由は簡単です。女性は夏場なら、財布や携帯、化粧道具やタオルやハンカチ、エアコンが効いた室内は寒いので薄手のカーディガン、冬場はさらにマフラーや膝掛けや……必要となる持ち物が多いものです。
一方で男性はどうでしょうか? 冬場はマフラー等があるため、このバッグにものを入れて自然に持つことができますが……夏場は多くの場合、財布と携帯くらいでしょうか。
後述しますがこのバッグ、生地が薄いため少なすぎる荷物では持ったときの形に違和感が生まれます。
つまり、使えないわけではありませんが、荷物が極端に少ない夏場の男性のコーデには不向き、と言うことになります。
収納の利便性もイマイチ……
大容量のこのバッグ、収納はどうかと言うと……正直使いにくいです。

このように中にポケットなどは一切ありません。冬場にマフラーや財布や携帯やカギと一緒に適当にポケットティッシュを放り込もうものなら、確実に行方不明になります。全然スマートでないため、デートにも不向きです。
また、中には口を縛るためのヒモがついています。

これがまた実に安っぽい!!
これがカバンの外に出てしまうとその安っぽさから一気にダサくなってしまいます。使うときは切るか出てしまわないように気を付けることが必要でしょう。
素材感や縫製はお世辞にも高級感があるとは言えない。しかし……
このバッグはコットン製です。その素材感は固さこそあるものの、今までの写真を見ていただくとわかるかも知れませんが、かなり薄手です。ものを入れるとその形が出てしまいます。

また縫製についてですが、このように露出しており、細かく見ても丁寧なものとは言えません。ところどころにほつれも見られます。
全体的に高級感があるものとは言えません。しかし、これが逆に冬場のコーデで活躍する可能性を秘めています。
というのも、冬場は黒のチェスターコートに黒の細身のパンツに革靴にタートルネックニット、夏場に比べて大人っぽいアイテムが多いものです。
そういった大人っぽいアイテムを組み合わせてキメたスタイルのなかにこういった力の抜けたアイテムを投入することで、一気にオシャレ感が出るものです。「こなれ感」と表現することが多いでしょうか。
色は3色展開
このバッグ色はブラックとナチュラルとネイビーの3色ありますが、私が選んだのはナチュラルです。ナチュラルは白ですが、中でもオフホワイトと呼ばれる暖かみのある白です。

左がワイシャツなどで使われるようなクリーンな白、右がこのバッグで使われている暖かみのある白です。この暖かみのある色合いが白ですが目立ちすぎず、コーディネートのなかで非常に馴染みがよいです。
コーディネートの例と使うときのポイント
このバッグを詳しく見てきましたが、ここまで読んで、「なんだか使いにくそうだなぁ……」と思った方も多いかもしれません。そこで、コーディネートの例と使うときのポイントを説明しておきます。
実はマルシェバッグ、フレンチカジュアルでは定番のアイテムです。そこでこんなコーディネートを紹介します。

ベージュのトレンチコート、ボーダーのシャツ、ベレー帽……どれもフレンチカジュアルでは定番のアイテムです。そこにこのマルシェバッグを使うことで完全にフランス人の街着を再現しています。写真を見ることで感じると思いますが、とても柔らかい、優しい印象になっています。
この写真、ぜひバッグを隠してみてください。……どうでしょうか? アリな組み合わせですが、優しい印象が少し弱まるかと思います。これこそがこのバッグの魅力です。
通常、バッグは直線的なラインを持つものが多いです。クラッチバッグやトートバッグ、リュックもポケットや底のマチが直線的です。しかしこのバッグは縫製こそ直線的ですが生地が薄く、バッグそのものの形を保持できません。
すると中身に沿うように丸く膨らんだ形になります。この丸みこそがこのバッグの魅力であり、柔らかい印象を生みます。今回のコーディネートのようにトレンチコートのビシッとしたイメージを柔らかさにより緩和することができるのです。
また、使うときのポイントですが、中にタオルなど、なにか柔らかいものを1つ入れることをオススメします。財布や携帯だけでは物足りないボリュームですが、例えばタオルをいれることでこのバッグの魅力である丸みを際立たせることができます。
価格が非常に手頃、お試し感覚でぜひ
さて、メリットとデメリットを見てきましたがこのバッグ、価格は1080円(税込)ですが、サイトによっては1000円以下で手に入ります。
今回のレビューやコーディネートでの使い方を見て、少しでも興味を持った方はぜひお試しください。決して使いやすいアイテムでありませんが、そのときはコンパクトに折り畳んで旅行の時の荷物入れとしてお使いいただけるかと思います(笑)。