ウール100%なのにストレッチ!?ユナイテッドトウキョウのハイカウントスリムスラックスの履き心地は?

まだ暑さが残りますが、そろそろ本格的なスラックスがはきたくなってくる時期。秋冬物に移行するのが楽しみです。

今回は「UNITED TOKYO(ユナイテッド トウキョウ)」から、ウール素材の本格スラックスなのに、2WAYストレッチではき心地抜群のアイテムをご紹介します。価格は1万7280円(税込)。この価格帯ではかなりの完成度です。

「ハイカウントスリムスラックス」

ユナイテッドトウキョウの「ハイカウントスリムスラックス」は、ウール素材でテーパードシルエットのスラックス。このアイテムの特徴は、ウール100%の生地なのにもかかわらず、2WAYストレッチを実現していること。

2WAYストレッチとは、生地が縦方向にも横方向にも伸縮性があること。普通のストレッチ素材は一方向、つまり横にしか伸びないのですが、縦にも伸びることによって、しゃがんだりしたときにも生地が伸びてくれてストレスを感じさせないのです。

そして通常は、生地にポリウレタンなどを混紡してストレッチ性を出すのですが、割合にもよりますが、ポリウレタンを混紡すると生地の風合いを損ねたり、数年で生地自体が劣化してしまうというデメリットがあります。

ですが、このスラックスはウール100%。加工のみでストレッチ性を出しています。そのため生地の風合いを損ねることなく、細身シルエットなのに快適にはけるようになっているのです。

「本格的なスラックスもはいてみたいけど、ストレッチパンツのはき心地に慣れてしまって……」という方にも是非挑戦してもらいたいですね。

上質なウールの風合いを楽しみながら、2WAYストレッチで快適に!

生地はしっかり厚みがあります。普通のスーツのスラックスよりもガッチリとした生地感です。夏に着るには厳しいですが、これなら冬でも大丈夫そう。また、生地の風合いも抜群に良い。上質な素材特有の艶を感じます。

選んだ色は「グレー」で、スラックスの定番色。これもなかなか良い色をしていますね。ミディアムグレーとチャコールグレーの中間くらいで、非常に使いやすいトーン。

このスラックスを着用するのは秋冬がメインですから、同じグレーでもこのくらい暗めのトーンのほうが季節感を出すことができます。

ハリのある生地で、このようにセンタークリースもピシッと入ってくれます。素晴らしい生地感ですが、最初に思ったのは「これ本当にストレッチ効くの?」ということ。見た目はどこからどう見ても普通のスラックスなので。

それで実際にはいてみると、シルエットは綺麗ですが、全体的にキツキツで苦しい。特にふくろはぎの部分が締めつけ感が強くキツかったですね。正直「騙された! やっぱり伸びないじゃん!」と思いましたが(笑)、はいているうちに徐々に生地が伸びてきて、快適なはき心地になってきてびっくりしました。

普通に立ったり歩いたりしているときはもちろん、しゃがんだり座ったりしたときもストレスはなく、5分ほど経つと最初の印象とはずいぶん変わってきましたね。絶妙なフィット感なのですが、ポリウレタンが混紡された通常のストレッチ生地とは違う感覚です。

語彙力が乏しくて非常に申し訳ないですが、通常のストレッチ素材が「ビヨーン」と伸びるのに対し、これは「ジワジワ……」と伸びてくれる感じ。

一方向にしか伸びない生地だと、かなり伸縮性がなければ快適なはき心地にはなりませんが、2WAYの二方向に伸びる生地であれば、縦と横の双方に少しずつ伸びてくれるだけでフィットしてくれるのでしょうね。

さて、お手入れについてですが、ウール100%のスラックスなのでクリーニング推奨です。洗濯表示タグでも水洗い禁止ですね。厳密にはウールは本来水洗いできる素材なので、慎重に丁寧に手洗いすれば家庭でも洗濯できますが、自信のない方以外は止めておきましょう。

しかし通常のクリーニング、ドライクリーニングだけだと、汗などの水溶性の汚れは取りづらいので、シーズン終わりにはウェットクリーニング(水洗い)に出してあげるのがオススメです。

はいた後は、できれば毎回ブラッシングしてホコリを落としやると、クリーニングに出す回数を減らせるので長持ちします。アイロンも定期的にかけてやるのがオススメです。クリースラインは一度消えてしまうと、もう一度付けるのは大変なので。

スラックスなだけに取り扱いは少々面倒なところがありますが、大事に長く使っていきたいですね。

シルエットとサイズ感

シルエットは全体的に細身のテーパードシルエット。ウエストやモモ周りは少し余裕がありますが、裾はかなり細いですね。裾幅16cmでした。ちなみに裾の処理はシングル。スラックスとしてはなかなか細身ですが、ストレッチ性のある生地のおかげではき心地は快適です。

腰にはプリーツは入っておらず、ノープリーツ。股上もそれほど深くありません。

後ろから見ると分かりますが、このようにサイドアジャスターが付いています。クラシックなディテール好きの人にとってはデザインとしても嬉しいですね。

もちろんこのようにして、ボタンを付け替えてウエストを締めることもできます。ウエストには余裕がありましたが、私はサイドアジャスターは使わなくてもパンツが下がることはなかったです。

サイズ感ですが、普段私はパンツはMサイズのことが多いですが、こちらのスラックスはサイズ「2」でジャストサイズでした。「2」サイズだと、寸法は実寸で、ウエスト82cm、股上24.5cm、股下29cmでした。

細部の作り込みも丁寧、完成度の高いスラックス

それでは最後にディテールも見ていきましょう。ウエストの裏にはこのように滑り止めがついています。

膝の部分には裏地が付いています。裏地の素材はキュプラ。一般的には裏地はポリエステルが使われることが多いですが、高価なジャケットやスーツにはキュプラが使われることもあります。キュプラの裏地は、ポリエステルの裏地より滑り具合が良いのが特徴。

実際、足を通したときも裏地なので人からは見えませんが、見た目もポリエステルよりも高級感があります。

日本製にこだわっているユナイテッドトウキョウなだけあり、縫製も全体的にかなり丁寧。ほつれなども見られないです。

本格的なスラックスに挑戦してみたい方にオススメ

価格は1万7280円(税込)。パンツとしてはやや高価ですが、素材やシルエット、細部のこだわりなどを考慮するとかなりお買い得なアイテムです。この価格で購入できるのも、原価率の高い「UNITED TOKYO(ユナイテッド トウキョウ)」ならでは。「ハイカウントスリムスラックス」、おすすめです。

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2019.01.21