最低気温がどんどん下がってきて、そろそろ冬の足音が聞こえてくる寒さとなってきました。寒くなってくると暖かいコートを羽織りたくなってきますね。
そこで冬用のアウターなのですが、値段が高く、ビジネス用とプライベート用でアウターを別々に購入しようとするとそれなりの費用がかかってしまいます。
そこで、今回はビジネスでもプライベートでも使えるヴァリスバイファクトタム「ライトメルトントレンチコート」8万5000円(+税)を紹介しようと思います。
「ヴァリスバイファクトタム」はファクトタムのインラインブランドで普遍的で大人の男性が求める上質なワードロープを展開しています。

ライトメルトントレンチコートのシルエットは肩幅はややタイトですが、裾へ向かって広がっていくキレイなAラインとなっています。
最近の流行は上の写真の今期のユニクロU「ウールブレンドチェスターコート」ようなドロップショルダー(肩幅のラインが実際の肩幅より広く肩を落としたようなシルエット)のオーバーサイズのコートですが、ビジネス用で考えるとカジュアル寄りになってしまい、ラフな感じが出てしまいます。
街着はもちろんビジネス用途も考えるとこの写真のように肩幅をジャストサイズに合わせて、きっちりとした感じを出す必要があります。
通勤用で考えるならば、ドロップショルダーのコートでもいいでしょうが、ビジネスの商談やプレゼン等で顧客に会うときは肩幅ジャストサイズの方がしっかりした印象を相手に与えることができます。
なお、写真のようにニットにジーンズで着崩しても適度なカジュアル感が出て、プライベートでもオシャレに着こなすことが可能です。また肩幅はジャストサイズとなっておりますが、裾の方は広がっているため、Yシルエットを作りやすくなっています。
ここで、さっきキレイなAラインのコートといったのにYシルエットが作りやすいってどういうこと?と疑問を持った方もいるかもしれないので、補足説明します。
コート単体で見たときはコートのシルエットは肩幅タイトで裾が広がっているのでAラインです。
しかし、コーディネート全体でのシルエットは裾が広く丈が長いので、上の面積が増えて、大きく見えます。下が細いスキニーパンツを合わせると上の面積が大きくて広い、下の面積が小さく細いということから、コーディネート全体のシルエットはYシルエットとなります。
写真のように全体的なシルエットで見ると上は大きく下は細く見えるYシルエットになっているのがわかると思います。
詳しいファッションのシルエット論についてはKnower Mag「ジャストサイズを選べ」は間違っている!の記事を参照してください。※https://goo.gl/fqkYAH
このことから、ライトメルトントレンチコートはオンオフ兼用で幅広く着用できるコートと言えるでしょう。
ライトメルトントレンチコートはタイトなサイズ感
サイズですがサイズ46(M)で肩幅44.5cm、着丈96.5cm、胸囲103cm、袖丈63cmです。身長167cm、体重60kgの私でジャストな肩幅で、中にジャケットを羽織っても窮屈さは感じませんし、袖丈は親指の付け根くらいなのでジャストサイズ、着丈は膝丈くらいです。
私はユニクロのコートだとSサイズで肩幅に少し余裕があり、袖丈は親指の付け根より少し長いくらいなのが多いし、テーラージャケットも同じでSサイズだと少し肩幅に余裕が出てしまい、もう少しタイトに着たいと思うとユニクロでは合わないことが多いです。
ライトメルトントレンチコートはそんな体型の私がジャストサイズになるタイトめな作りになっています。
大柄で肩幅があり体格がいい人よりはどちらかというと小柄だったり、体格が普通か細めの方がジャストサイズで着られるデザインになってます。
厚手の艶のあるメルトン生地

生地は厚手で光沢があり起毛してますが、かなり短めの起毛となっています。触ってみても厚みがあるのが伝わってきます。
そもそもメルトン生地とは縮絨(しゅくじゅう)加工と言って、ウールなどの材料に圧力をかけて生地が高密度になるようにした生地のことです。生地の密度が高いと防寒性は上がり、その反面重くなってしまいます。

その点、このコートはウール59%、ポリエステル36%、ナイロン2%、レーヨン1%、綿1%と素材を混紡することでウール100%より軽めに仕上がっています。

また、裏地はキュプラ100%で高級なジャケットと同じ素材が使われていて、生地の滑りが良く肌触りがいいものとなっています。
また裏地はキルト加工されていて防寒性を上げています。キルトになっている部分に中綿が入っており、中綿の素材はポリエステル100%です。
厚手の生地で中綿もあり、膝丈のロングコートのため、着用すると少し重みを感じます。先述したように、表地はウールが中心の混紡なので、中綿があっても重くならないように工夫されています。これが「ライトメルトン」たる所以です。
しっかりした厚手の生地と中綿のおかげで、防寒性はかなりあるように感じます。実際、雪が降った氷点下の札幌で本日着用してみましたが、下着と厚手のニット1枚きて前を閉めると寒さは感じませんでした。
カットオフ仕様でカジュアル化された源流に近いデザインのトレンチコート

それでは各部分のディティールを見てみましょう。トレンチコートはダブルブレストでボタンが2列に配置されていて、スーツがシングルよりもダブルの方がフォーマル強めな感じを受けるのと一緒で、フォーマルな感じを与えてしまいます。
フォーマル度が高いとビジネス着用時はいいかもしれませんが、プライベートに着用すると仕事帰りのように見えてしまいます。
しかし、このコートはそこら辺をうまく考えてデザインされていて、襟元や、生地の端がカットオフ仕様になっていてカジュアル感が少し出て、着回しやすいコートとなっています。

肩にはミリタリーの流れのトレンチコートの特徴のエポーレットが付いてます。エポーレットは戦争の時に階級を示すバッジをつけたり、双眼鏡や水筒のストラップが滑り落ちるのを防ぐのに取り付けられたものです。
街着として着用するにはただの飾りですが、エポーレットがあることによってトレンチらしさが生まれ、フォーマルな印象を与えることができるでしょう。

袖口にもストラップがデザインされていますが、本来のトレンチコートでは袖を締めれるようなベルトになっていますが、このコートは単なるデザインのためについているだけとなっております。

後ろの両端のベルトを通してあるベルトループについてる金具はDリングと言って、戦争時には手榴弾をぶら下げていたものです。各ディティールはトレンチコートの源流を元にしてデザインされています。
ベルトもあまり前で止めることもあまりないと思うので、必要ないし邪魔だと思う人もいるでしょう。邪魔ならば、ベルトを外してしまっても問題ないと思います。

ただ、ベルトを写真のように後ろで結ぶと着用した時に腰回りがシェイプさせることもできますし、ベルトを結ばず、そのまま下げることによりカジュアル感を出すこともできますので、ベルトをつけたままにしてもいいと思います。
トレンチコートはカットオフ仕様で多少カジュアルになっているとはいえ、きっちりしていてビジネス感が出てしまうので、ボトムスや小物でカジュアルダウンしないとプライベートの街着としては仕事帰りに間違われてしまうので、そこを考えてコーディネートする必要があります。
まとめ
ヴァリスバイファクトタムのライトメルトントレンチコートはタイトめなサイズで、厚手の生地に中綿があるので、防寒性、保温性がいいコートと言えるでしょう。
ビジネス用としてもプライベートの街着としても着回すことができるので、コートの購入を考えてる方にはオススメしたいです。
なお、色の展開はブラックとネイビーとブラックの2色展開ですが、オンオフ兼用で考えるとブラックだと少し重たく感じるかなと思いますので、街着でも使うのであればネイビーをオススメします。
ライトメルトントレンチコートは厚手なので、冬のみ使用となることと、少し重たいというところが強いていえば欠点かなと思います。
値段も決して安いものではありませんが、ファストファッションやセレクトショップよりは上質なものが欲しいと思うならば、試着してみてはいかがでしょうか。
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