「バーム」というヘアスタイリング剤をご存じでしょうか？ オーガニック化粧品のトレンドともに市場に出回るようになったこのセット剤。キメすぎない質感、使いやすさで、支持を得て、特に女性の間で流行中で、広く浸透しています。今回は、バームの使い方と、筆者おすすめの「ビーセーリエ マカロンバター」をご紹介します。
バームとは？
バームは天然由来成分の脂質やオイルを固めたもので、多くの製品でハンドクリームやボディクリームとしても使えることが大きな特徴です。髪につけると自然なツヤ感や束感を出すことができ、ナチュラルな感じに仕上がります。つまり、「いかにもセットした」という雰囲気にならないのです。
ワックスのベトベト感が苦手な人や、スタイリング剤に気恥ずかしさを感じる方は意外と多いもので、そういった方にはおすすめです。反面、ワックスと違いセット力はほとんどなく、毛束を立ち上げたり細かく形を作ることはできません。バームをつける時点でヘアスタイルのシルエットをドライヤーやヘアアイロン、パーマなどで作るか、その必要がないヘアスタイルであることが前提になってきます。
商品の特性
バームは大きくわけて2タイプがあります。①ロウソクのような固形タイプ、②ワセリンのようなクリームタイプ。特徴はもちろん製品によって異なるのですが、固形タイプはより自然な仕上がり、クリームタイプは保湿力が強い傾向があります。また固形タイプは手にとってから手の平でよく溶かしてからつける必要があり、手軽さではクリームに軍配があがります。マカロン バームは後者のクリームタイプ。保湿力とツヤにすぐれた商品になっています。容器は商品名の通りお菓子のマカロンを模したもの。手の平にすっぽりと入るサイズ感です。
中身はこのようなクリームになっています。今回は少し多めにとっておりますが、実際はこの半分程でも大丈夫。目指す質感や毛量に応じて調節していきましょう。
このマカロンバターの使いやすさは「油分のちょうど良さ」がポイントになっています。伸びが良いクリームなのですが、これより粘度が高いもの、油分が多いものだとつけた際にギトギトした質感になりやすいのです。反対にこれよりサラサラしていて油分の少ないものだと「つけたのかつけてないのかわからない」という事になります。この商品を最初に見た時は、いわゆるインスタ映えを狙った商品だと思っていました。
筆者は美容師なので、いろんなバームのサンプルを試すうちに、見た目だけでなくすごく使いやすいスタイリング剤であることに気がつきました。
手の平で良く伸ばしてから髪の毛につけていきます。バームならではの特性として、手に残ったセット剤はそのままハンドクリームとして使えます。ハンドクリームとしてはサラサラとはいかないですが、保湿力はしっかりあるといったところ。冬場の乾燥する季節であれば嬉しい機能ですね。リップクリームとしても使えますが、香りが強いためこちらはやや注意が必要です。
実際の使用例
実際の使用した写真を見ていきましょう。こちら自分の頭に使用したものです。
（使用前）
（使用後）
油分の力で束感、ツヤが出てまとまったのがわかります。まとまってはいるのですが、固まってはいません。この写真のように引っかかることはまるでなく、普通に手櫛をとおすことができます。
形を保持する力は弱いのですが、筆者は一日このままのヘアスタイルで崩れることなく過ごせています。次にモデルの使用例です。
（使用前）
（使用後）
こちらも束感、ツヤが出てグッとかっこ良くなったのがわかります。バームが向いているのは上であげた2つの例のような、かきあげてサイドに流すスタイルや、筆者のように撫で付けるバーバースタイルなど。ワックスよりも伸びがよく、ダマになったりひっかったりしない上、自然な仕上がりになるので使いやすいです。反面、セット剤の力で毛束を立ち上げたり、散らしたり髪型には不向き。こちらはセット力のあるワックスを使った方が良いです。
気になる値段と香りについて
価格は1400円(＋税)。容器も小さく内容量も20gと少なく感じますが、一度の使用量が少ない為意外と長持ちします。バームは高いものだと3000円前後の商品も多いことを考えると、お手頃価格と合わせてコストパフォーマンスは良いほうですね。こちらの商品は香りがローズ、オレンジ、ユズ、ライム、ラベンダーの5種類あり、それぞれパッケージの色が違っています。
筆者の働いてる美容室ではユズ、ライムが人気でした。この2つはさわやかで馴染みやすいです。オレンジはややクセが強く、好みが分かれます。パッケージのかわいさゆえ、女性へのちょっとした贈り物としても良いでしょう。値段も手頃な上に髪の毛、ハンドクリーム、ボディクリームと色々使えるので、外さないプレゼントとして重宝しますよ。
