ファストファッションやプチプラアイテムでも十分オシャレができるようになった現在ですが、それでもある程度お金をかけたいファッションアイテムがいくつかあります。シューズ、バッグ、腕時計、メガネ、そして財布です。
これらのアイテムは洋服よりも耐久性が高いものが多く、流行にも左右されにくいものばかり。メンズとなればなおさらです。つまり、どれも長く愛用できるということ。また、安価なものと高級品の間には、やはり品質の差があります。
こういった理由から、ある程度の金額を投資するべきアイテムだと言えるのです。この記事を読んでいる方の中にも、思いきって高いものを買っている人も多いのではないでしょうか。これらの「投資すべきアイテム」の中でも、財布は投資に最も適していると言えます。
なぜか。それは一度買ったら長く同じものをしかもほとんど毎日使い続けるからです。シューズやバッグや腕時計は複数持っていて気分やコーディネイトによって変える人が多いと思いますが、財布は通常、複数持ちません。
財布の中身をいちいち移し替えて、使い分けるというのは面倒ですから。長く、しかもほとんど毎日使い続ける。そんな理由から僕が思い切って良いものをと思い購入した財布がホワイトハウスコックスの「S9697」でした。
上質の革素材が大人を感じさせる
ホワイトハウスコックスは1875年創業、レザーグッズを作り続けているイギリスのブランド。使用する代表的な革はブライドルレザー。ブライドルレザーとは元々は馬具に使われた革で(ブライドルが馬具という意味)、牛革を時間をかけて自然の草木でなめし、ロウ(蝋)をしみ込ませた皮革のことです。
馬具に使われていただけあって、耐久性に非常に優れています。また、内部にしみ込ませたロウが皮革の表面に染み出し「ブルーム」と呼ばれる白い粉となって現れるのですが、このブルームがブライドルレザーの大きな特徴になります。
写真で革の表面に白い粉が確認できると思います。ブルームは使いこんでいくうちに財布やバッグになじみ、美しい光沢へと変わっていきます。このブルームが馴染んだあとの艶が高級感を感じさせ、大人っぽさを演出します。また、ロウが水や汚れをはじく効果もあるようです。
僕が購入した「S9697」の長財布も、もちろんブライドルレザーを使用しています。写真の通り「BRIDLE LEATHER」の刻印がしっかりとあります。
洗練されたシンプルデザインと豊富な収納力
この「S9697」はとにかくシンプル。遊びのデザインが一切ありません。特に僕が購入したカラーのブラックは、内側の革はもちろん外のステッチまで黒いのでとにかくシンプルです。ネイビーやグリーンのカラーは外側のステッチが白くなっています。
ステッチが白いだけでわずかながら子どもっぽさが出るので、カラーはブラックが最も大人っぽい印象ですね。サイズは日本総代理店を名乗っているグリフィンインターナショナルの表記で9cm×17.5cm、厚さが2.7cmです。
厚さは最も厚い部位を計測した場合です。スキニーパンツの後ろのポケットにこの財布を入れると、やや窮屈で違和感があります。
収納に関してですが、コインケース×1、カードポケット×8、札入れ×2、ロングポケット×2となっていて、収納力はそれなりにあります。僕の使い方ですがコインケースは当然コインを2つある札入れの片方にお札をまとめて入れて、片方はレシート類を収納しています。
カードポケットにはクレジットカードを3枚、銀行のカードを1枚、免許証と健康保険証を1枚ずつ、T-POINTカードを1枚、お店の会員カードを1枚の計8枚を入れてますね。2つあるロングポケットの片方にバスの回数券。
これだけ収納してもロングポケットが1つ空いているのでまだ余裕があるのですが、型崩れを嫌って限界までは入れていません。「それなり」と言ったのは、これだけのものを収納できていますが、僕にとっては不十分だからです。そこで購入したのが同じホワイトハウスコックスのカードケース「S7412」です。
同じくブライドルレザーで作られているカードケース。外側のライニングはシープスキンでできていて、ブライドルレザーが使われているのは内側になります。名刺入れにもなり、こちらはかなりの数のカードが収納可能です。ポケット数は2つで、フラットに作られたものが1つ、マチ付きのものが1つ。
写真はマチ付きのポケットです。公式取扱店のページによれば名刺を約20枚収納可能とのこと。僕自身は名刺をフラットなポケットに1枚、厚いカード薄いカード合わせて13枚のカードをマチ付きポケットに入れています。
試しに自分の名刺を入れたところ23枚まで入りました。もう少し入りそうですが名刺が折れてしまっては意味がないのでここまでにしています。また、23枚まで入ったと言っても20枚までの方がスマートに出し入れできますね。
逆に硬いカードなら厚みにもよりますが、もう少し入れても問題なさそうです。閉じた状態のサイズはZOZOTOWNの表記で7.7cm×11.5cmです。グリフィンインターナショナルによると8cm×11.5cmになります。
(開いた状態ではグリフィンインターナショナルの表記で16cm×11.5cmです)
エイジングを楽しむ
2017年の3月末から使い始めていて2017年8月現在で約4ヶ月です。手入れをしていないので革の表面に細かい傷や擦れなどが目立ちますが、壊れそうな部分などは一切ありません。
革製品の楽しみは何といってもエイジングです。自分好みに革を育てていくのは大きな楽しみですし、同じ型番のものでも育て方で世界に1つオリジナルの1点ものとなりえます。僕はまだメンテナンス用品も購入しておらず手入れをしていませんが、近いうちに買って手入れをしたいと考えています。
レザーは少しずつ栄養を失っていくので手入れは必須です。グリフィンインターナショナルのページではホワイトハウスコックス専用のブライドルレザーフードを使うことが推奨されています。ブラシに関しては柔らかい馬毛のものならば代用は可能だと思いますが、専用品以外を使う場合は自己責任でお願いします。
僕自身は専用のブライドルレザーフードを使い、ブラシは安価な代用品を使う予定です。
※メンテナンスについてはリンクに詳細があります。goo.gl/ZaR428
コストパフォーマンスと購入の注意点
価格は2017年8月現在で長財布の「S9697」が4万2000円(+税)、カードケースの「S7412」が1万7000円(+税)です。きちんと手入れをすれば5年は使えます。消費税率8%での税込み価格で、「長財布+カードケース+ブライドルレザーフード+公式のブラシ」の4点を揃えると合計が7万2900円。
5年使う計算なら、1年で14580円です。コストパフォーマンスとしては決して悪くありません。グリフィンインターナショナルではリペアも受け付けています。購入の際に注意が必要なのは、同型の長財布が2017年8月現在、「S9697」から「S9697L」という型番に変更になってます。
「S9697L」はサイズが約1cm長くなり、18.5cmになっております。価格やポケット数などは変わりません。まだ「S9697」の在庫がある店舗もあるようですが、順次「S9697L」に変わっていくようです。
なお、販売サイトの表記によっては17.5cmの元の型番のものが「9697」、18.5cmのロングバージョンが「9697L」となっており、頭に「S」の文字がつきません。
ふとした瞬間に見せる大人っぽさを
財布は常時、他人から見えるものではありません。普段はポケットやバッグなどにしまっているものです。しかし、デートでの食事のチェックの時、飲み会の席での会計、日常の買い物など、ふとしたシーンで見せることは誰にでもあるでしょう。
そんな時、洗練された大人の財布を取り出すのは、とても粋だと思います。逆に安っぽい、子どもっぽい財布が見えればマイナスの印象を与えかねません。思い切って良い財布を買うことは、見えにくい部分にまで気を配れる大人の証と言えます。
そんな大人っぽさを手に入れることができるホワイトハウスコックスの長財布、ぜひ一度手に取ってみてください。