ラッピンノット×エディフィスのネックに拘ったカットソー

50年以上の歴史を持つニットファクトリーが立ち上げた「WRAPINKNOT(ラッピンノット)」と、フレンチカジュアルを得意とするセレクトショップ「EDIFICE(エディフィス)」。そのコラボアイテムであるカットソーをご紹介します。

WRAPINKNOT(ラッピンノット)とは?

WRAPINKNOT(ラッピンノット)は新潟のニットファクトリーである「UMEDA KNIT(ウメダ ニット)」が2012年に立ち上げたブランド。

簡単に言うと「ファクトリーブランド」ですね。ウメダニットには50年以上ニットウェアを作り続けることで培った圧倒的な技術力がありますから、「その高品質なアイテムを自分たちで販売しよう!」というわけです。ファクトリー自ら販売すれば、ブランドを通さないので当然コストはかなり安くなります。

これがファクトリーブランドの「高品質なアイテムなのに格安で買える」という構造。しかしファクトリーブランドは、デザイナーが洋服をデザインする通常の「ブランド」ではないので、どうしてもデザインが無難になってしまいがちというデメリットもあります。

そこでラッピンノットは外からデザイナーを招待し、アイテムの品質はもちろんデザインでも勝負できるようにしたそう。なので、ファクトリーブランドの中でも少し特殊な位置づけなのです。

そんなファクトリーが立ち上げたにもかかわらず、もう立派な「ブランド」であるラッピンノットですが、セレクトショップとのコラボも頻繁に行われています。「STUDIOUS(ステュディオス)」とのコラボなども毎シーズン人気がありますね。

今シーズンはEDIFICE(エディフィス)とのコラボも。エディフィスは大人の上品なフレンチカジュアルのような雰囲気のセレクトショップで、ジャーナルスタンダードなどで有名なベイクルーズグループが展開するセレクトショップの一つです。

そのエディフィスとラッピンノットのコラボで作られたのが「WKED(ウィークエンド)」というコレクション。今回ご紹介するカットソーはそのコレクションの一つです。

最大の特徴は「首元のデザイン」

コラボアイテムにはいくつも種類がありどれも素晴らしかったのですが、私が特に気になったのがこちらの首元の切り替えが特徴的なカットソー。一見すると普通のTシャツですが、首元がアクセントになっていてその配色にセンスを感じました。

ネックの配色はTシャツの色ごとに違います。今回のグレーだと、ブラウン・ピンク・ライトグレー。目立ち過ぎず地味すぎず、見事な色合わせ。ラッピンノットが制作しているだけあって、この部分の発色もかなり綺麗です。

着てると見えない部分ですが、ネックの内側の切り替えもなかなか凝ってます。バイヤーの方がかなり細かく指示したのだと、スタッフさんがおっしゃってました(笑)。さて、デザインにピンときて手に取ってしまったこちらのアイテムですが、ファッション的なメリットもあります。

「シンプルな格好が好きだけど、なんか物足りない…」となってしまう方いませんか?理由はいくつか考えられますが、「首元に何もない」というのがありがちな原因の一つ。「首元」というのはかなり視線を集める箇所でもあります。

あまり洋服のディテールまで気にしない方でも、ネックの部分くらいは気にするでしょう。ネックレスをしたらすぐに目につきます。「夏はシンプルなTシャツを1枚で…」という方も多いですが、「物足りなさ」の主な原因はこれです。

解決策はいくつかありますが、今回のような「首元にデザインの入った服を着る」というのもいいでしょう。このカットソーは生地もシルエットもかなり良く作られていますが、それでもやはり首元のデザインが無ければ少し地味な印象になってしまうでしょう。それくらい首元は重要なのです。

トレンド感のあるシルエット グレーの発色も素晴らしい!

シルエットはややルーズ。着丈はある程度長く、身幅や袖もゆったりしてます。ビッグシルエットとまではいかなくとも、トレンド感を感じることのできるシルエットになっています。

裾の長さは前と後で変えてあります。後ろを長くしているおかげでしゃがんだときに下着が見えづらくなっており、前だけ少し短いので上半身にボリュームが出すぎてしまうのを回避していますね。

ゆったりしつつもいかにもビッグシルエットという感じがないので、ゆるいサイズ感に抵抗のある方にも是非挑戦してもらいたいですね。また、裾にスリットと呼ばれる裂け目を付けることによって生地が腰に溜まりづらくなっています。

せっかく綺麗なシルエットでも、生地がクシャッとなっていたら残念ですから、スリットがあるのは嬉しい。

生地は綿100%。ある程度厚みのあるしっかりした生地ですね。マットな光沢があり、肌ざわりも良いです。個人的にグレーの色味もかなり好きですね。こういう感じのグレーってありそうで意外に見かけないんです。色の濃さで言えばミディアムグレーくらいでしょうか。

トレンド感を出したいならワンサイズ上げよう

サイズ感はLサイズで実寸で、着丈73cm、肩幅50cm、身幅56cm。洗濯後、着丈73cm、肩幅49cm、身幅54cmになりました。それほど縮みはありませんね。私は普段TシャツはMサイズで、きつくもなくゆるくもないサイジングで着ることが多いです。

こういったデザインの入ったアイテムはちょっとゆるめで着てトレンド感を出したいので、Lサイズに。価格は定価1万800円(税込)。執筆時点で既にセールになっていますね。カットソー自体の品質、デザインから考えてこの価格はなかなかお買い得かと。

最後にちょっとした着こなしですが、夏は間はもちろん一枚で着るのがおすすめ。首のデザインやシルエットなど、一枚でもかなり着やすくオシャレに見えるでしょう。

白いハーフパンツなどと合わせてモノトーンでコーディネートを組んだりするのも良いですね。そして涼しくなってきたら、こんな風にインナーとして使えます。

こういったグレーって黒やネイビーなどのダークトーンとかなり相性がいいんです。秋になればダークトーンのトップスも増えてきますから、インナーとして使えば自然に溶け込んでくれますね。写真は黒のパーカーと合わせていてかなり地味に見えそうですが……(笑)。

このまま何もしなくても首元のデザインがあるので、そういった心配は無用。一枚はもちろん、インナーとしても使える便利なカットソーです。