もっとも寒さが厳しくなるこの季節、ニットのバリエーションはいくらあっても困りません。今回はZARAの「パッチワークデザインニットセーター」をレビューします。
遊び心満点のパッチワークデザイン
ZARAの「パッチワークデザインニットセーター」は、ルーズなラウンドネックをもつプルオーバーセーター。最大の特徴はパッチワークデザインです。中途半端な切り替えのある服からは中途半端な印象しか受けませんが、パッチワークデザインには「切り替えしかない」わけで、「遊び心満点」という突き抜けた印象を与えるようになるものです。
全体が11枚のニット生地と4つのリブで構成されています。なかなかに凝ったつくりといっていいでしょう。
でも背面は意外とシンプル。とにかく前面重視のようですが、購入時5990円(税込)という価格を考慮すればしかたのないところでしょうか。
ビッグシルエットで脚長効果も
シルエット的には「ビッグシルエット」のトレンドを汲んだオーバーサイズニット。長い着丈により脚の付け根が隠れることによって脚長効果が期待できます。ニットについて筆者は普段、無地のものでユニクロならLサイズ、色柄モノで同XLサイズを選ぶことが多いのですが「パッチワークデザインニットセーター」は、今回購入したレディースのMサイズでも、ユニクロのXLサイズよりさらにゆとりがあります。
購入の時期や目的が近いユニクロイネスのメンズジャカードセーターXLサイズと「実測値」で比較してみましょう。「ジャカードセーター」の身丈73cm、肩幅42cm、身幅55cmに対し「パッチワークデザインニットセーター」は身丈77cm、肩幅53cm、身幅67cmと、それでも圧倒的にデカい!
袖丈だけはジャカード67cmに対しパッチワーク56cmと逆転していますが、これは後者がドロップショルダーであることが主な要因と考えられます。じっさいパッチワークデザインニットセーターの袖は「ロングボリュームスリーブ」といわれるだけあって太さもかなりのもの。
いわゆる「萌え袖」ともいえるので、それを強調したくないのであれば合わせるアイテムをハードな印象を与えるものにするとか、他の部分をさらに強調するなどの工夫が必要となるかもしれません。なお後述のとおりすでに1回洗ってあるのですが、天然ウールのような縮みもなく、サイズ感の変化はほとんど感じられませんでした。
ドレスなニット素材。静電気にはこう対処する
素材はアクリル70%、ポリエステル28%、ポリウレタン2%。つまり100%化繊でできています。お手入れについては、液温30度以下で手洗い可、漂白剤不可、乾燥機不可といったところが要点です。
さてここで「パッチワークデザインニットセーター」の欠点をひとつだけ。そもそもウール100%のパッチワークニットがこの値段で買えるはずもなく、化繊のニットであることは納得して購入したのですが、やはりお値段以上の静電気には閉口してしまいます。もうセルを倒したときの悟飯かと。そこで、対策として「柔軟剤」を使用してみることにしました。
ニット類はそれほど頻繁に洗うものでもありませんが、今回は1回着用した後に香料無添加の「ベビーファーファ 濃縮柔軟剤 https://amazon.jp/dp/B00UX7OFJ2」を使用して洗ってみることにしました。ちなみに洗剤は「アクロン ナチュラルソープの香りhttps://amazon.jp/dp/B01A9QV76K」です。
さきほど「手洗い可=洗濯機不可」といったばかりですが、実際には経験上問題ないだろうと判断して洗濯機を使用しました。なお柔軟剤投入のタイミングは、洗濯機にもよりますが、柔軟剤が洗剤といっしょにすすがれてしまうのを避けるため、最後のすすぎの直前がベストでしょう。
柔軟剤により繊維の表面の滑りをよくして摩擦を減らすことで静電気を抑えるという理屈ですが、得られた結果はじつに驚くべきものでした。100あった静電気が50にでもなれば成功と考えていましたが、体感20ほどまで減少したのです。
さらにダメ押しとして静電気防止剤をスプレーしてみると、静電気はほぼ無視できるレベルまで減少しました。これには実験した筆者がびっくりです。さきほど「欠点をひとつだけ」といいましたが、それはきれいに解消してしまったことになります。
グレーもいいがレッドもなかなか
購入にあたりカラーは反射的に「グレー」で自己解決してしまったので、もうしわけありませんがカラバリは把握できておりません。あとづけですが「パッチワーク」「オーバーサイズ」というカジュアル要素に対し「ニット素材」「モノトーン」というドレス要素でバランスをとったということになります。
現在「パッチワークデザインニットセーター」は4490円(税込)で購入することができますが、オンラインではカラーが「レッド」のみとなってしまいました。グレーの店頭在庫をディグってみる手もありますが、案外「レッド」でもいけるかもしれません。
多色使いというわけではなく、濃淡こそあれど「赤のみ」で構成されているため、トーンが揃っているからです。合わせるアイテムを、たとえば徹底的に「黒」にすれば成立するでしょう。
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