今年の夏も暑くなりましたね。オフタイムには、きっとショートパンツが大活躍していることと思います。しかしショートパンツは本来的に、子どもっぽいカジュアルなアイテム。だからこそ、大人っぽいコーディネートのためには、素材感のよいシンプル(地味)なものを選ぶのが定石です。
しかしこのたび地味じゃない、それでいて大人っぽさのある“攻めのデザイン”のショートパンツをZARAで見つけたのでご紹介します。
目次
ダークトーンながらインパクトのあるデザイン
このショートパンツのベースカラーは、ネイビーとグレーの縦ストライプ。スーツでも見られるような、“大人”の色の組み合わせとデザインです。
ストライプ幅は約1cm(筆者による実測値。以下も同じ)と絶妙。これより細いと印象が弱まってしまうでしょうし、逆に太いとカジュアル感が強くなってしまうでしょう。そして腰周りには、ベースカラーと同色で横ストライプのバックルつきベルトと、ボタンのアクセントが利いたベルト通し。これらの組み合わせによって、奇抜ではないのにアピール力の強いビジュアルに仕上がっています。
つまり、個々の要素のもつ大人っぽさ(=ドレス感)を、組み合わせ方によって程よくカジュアルに落ち着かせたショートパンツといえるでしょう。※ドレスとカジュアルについてはこちらをご参照くださいhttp://www.neqwsnet-japan.info/?p=1810
程よい裾幅で足の見せ方をきれいに
昨今のショートパンツは、足を長く見せられるというひざ上丈が流行っています。このショートパンツもひざ上丈で、身長178cmの筆者がサイズ40を選んで、ひざ上約5cmとちょうどいい長さです。
さて、ショートパンツを選ぶ際のポイントとして、裾丈と並んで重要なのは、裾幅のサイズ。足が裾幅いっぱいでパンパンの見え方だと、足の太さが際立ってしまいます。このショートパンツは裾幅が27.5cm。やせ型の割に下半身がしっかりしている筆者が履いたところ、 「ガバガバ」というほどではないですが、程よく余裕があり、見た目にも履いた実感としても窮屈感はありません。
裾には約4cmのスリットが入っています。写真では陰になっていることもありますが、さして見た目に目立つデザインではありません。が、機能面ではこれが大きな役割を担っています。
参考までに、こちらがスリットを開いた時の見え方です。実際に履く際にこのように開くことはありませんが。さておき、このスリットはひざを曲げ伸ばしした時に真価を発揮します。
ふとももはひざを曲げた時に一番太くなるわけですが、ひざを曲げた時にこのスリットが足の前面に来てパカッと開き、引っ張られた生地のストレスが足にかからないような仕組みになっています。要するに、とてもストレスフリーな履き心地なのです。
程よく艶がある夏素材、だけど粗さが惜しい
このショートパンツの素材は綿71%、リネン25%、ポリウレタン4%。綿の柔らかな風合いの中にリネンの夏らしい程よい艶が、“大人”にふさわしい上質感を醸し出しています。
ダークトーンのストライプ柄のためか、生地の主素材にシワになりやすいものが使われている割に、あまりシワが目立ちません。シワはカジュアル感を際立たせるもの。実際のところ、シワになりにくいわけではないのですが、遠目にはわかりにくいのです。また、生地については伸縮性が高い点も強調しておきたいポイント。
上述の裾のスリットの工夫も然りですが、このショートパンツは見た目だけではなく、履き心地がとても楽な点においても優秀なのです。
惜しいのは、細部に散見される粗さ。腰周りのベルト通しの部分についているボタンですが、よくよく見ると縫い付け方が雑で、糸がほつれてしまっています。これはZARAユーザーにとっては「あるある」な話ではありますが。
ちなみにこのボタン、一見すると高級ブランドのシャツに使われる貝ボタンのように見えて、実はフェイク(プラスチック)でした。なかなかに精巧な作りなので、他者が見る距離では大概判別がつかないかと思いますが、着る本人の気分に影響が出るかもしれませんね。筆者はあまりこだわりがないので「割れにくいしいいか」程度に受け止めています。
また、上掲の生地のアップの写真も、よく見ると真ん中に白いほつれのようなものがあります。ZARAの店員さんによれば、ストライプのデザインを形成するために2種類の布地を重ねる上で、こうした部分はどうしてもできてしまうとのことですが、にしてもダークトーンの生地によりによって白が浮き出てしまうのは少々残念なところです。
ただ、持ち主からすると気になるところですが、これも傍目にはほぼ気にならない程度であることが救いです
ちなみに洗濯の際は生地に摩擦を与えないように、裏返しにした上で洗濯ネットに入れ、脱水はごく軽くすることをオススメします。しっかりシワを伸ばして干せば、シワが全く残らないわけではないものの、アイロンをかけなくても特に問題なく履けます。
ZARAのラグジュアリーラインは一見の価値アリ。
このアイテムは、ZARAの中でも“デザイン性とクオリティにこだわったラグジュアリーライン”と謳われている「ZARA STUDIO」のもの。2015年から展開が始まっており、取り扱い店舗は都市部のごく一部のみとあって、まだ“知る人ぞ知る”ラインといえるでしょう。
「素材へのこだわり」を謳っている点には、正直なところ皮肉のひとつも言いたくなりますが、もともとおもしろいデザインの多いZARAの中でも確かにエッジの利いたアイテムがラインナップされています。中には、初心者には到底着こなせそうにないような奇抜な柄・デザインのものも。一見の価値アリです。
「ZARA STUDIO」のアイテムは通販にも対応しています。が、特にサイト内に特設コーナーがあるわけではなく、通常商品にまぎれるように並列で掲載されています。検索ワードのところに「studio」と入力すると出てくるのですが、検索が面倒な方はこちらからどうぞ。http://ur0.pw/F4BB
ダークトーンのシンプルなシャツと合わせて、大人の着こなしを。
このショートパンツはダークトーンでありながら主張が強いため、上半身にも主張の強いアイテムを持ってくると、うるさく感じられてしまいます。むしろ白や紺、黒といったベーシックな色のシャツと合わせるのがオススメ。そうすればショートパンツでありながら、大人の色気を演出してくれることでしょう。
価格は5990円(税込)とお安くはないですが、シンプルになりがちな夏のコーデで差別化ができるアイテムです。この機会にZARAのラグジュアリーラインの実力を体感してみてはいかがでしょうか。
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