NATOストラップの本物とレプリカを徹底比較!腕時計をリフレッシュさせよう!

普段愛用している腕時計も、たまには気分を変えてみたくなるときはありませんか?「気に入っているデザインだけど、最近ちょっと飽きてきた」「TPOやコーディネートごとに時計の雰囲気も変えたい」。

そんなお手持ちの腕時計の雰囲気を一新させるには、ベルト交換がオススメ。中でも、今回ご紹介するナイロン素材のストラップ、通称「NATOストラップ」は時計ベルトとしてはかなりお手頃なので、かる〜い気持ちで挑戦することができるのです。

「NATOストラップ」って何? ナイロン素材なのに高級時計にも似合うポテンシャル

正式には「G10ストラップ」という名称なのですが、写真のようなナイロン素材で作られた腕時計ストラップのことを指します。NATO軍で使用されていることからその名がとられ、今では「NATOストラップ」というのが一般的な名称になっています。

ミリタリーアイテムなだけあり、機能性に優れ、どんなシーンでもガッツリ使うことができるのが特徴。かなり高密度に織られたナイロンなので耐久性もありますし、汚れたらすぐに洗濯することもできます。暑い夏の時期なども、レザーベルトだと蒸れてしまいますが、NATOストラップなら通気性も良いので快適に過ごせますね。

また、ナイロン素材なので、レザーやステンレスのベルトと比べると価格も安く、気軽にベルト交換ができるというメリットがあります。ここ数年、NATOストラップがちょっとしたブームになっているのも、このお手頃さもポイントになっているでしょう。

そして、NATOストラップのもう一つの魅力が、腕時計を上品にカジュアルダウンしてくれること。ここまで機能的で、ミリタリースペックの腕時計ベルトなのにもかかわらず、決してチープには感じさせず、洗練された印象にしてくれるのです。文章では伝わりづらいので、装着した写真を見ていただきましょう。

「SEIKO(セイコー)」の腕時計にNATOストラップをつけてみました。アウトドアな腕時計ではなく、真面目顏の腕時計につけているのがポイント。「ミリタリーストラップだからといって、ミリタリーウォッチにしか似合わないわけではない」のです。

そう、実は「NATOストラップはどんな腕時計にも、たとえ高級腕時計であっても似合う」のです。このことは、あのジェームズ・ボンドがしっかり証明してくれています(笑)。

NATOストラップは、映画「007」シリーズで使用されたことでも知られており、初代ジェームズ・ボンドこと、ショーン・コネリーがロレックスの「サブマリーナ」に、黒とグレーのストライプ柄のNATOストラップを合わせていたシーンは有名。最新作「スペクター」では、ダニエル・クレイグがオメガの「シーマスター」に、同じ黒とグレーのストライプ柄のNATOストラップを合わせていました。

ロレックスやオメガのような高級腕時計ともマッチする、恐るべきポテンシャル。ただ単にカジュアルダウンするだけでないのが、NATOストラップの凄いところです。写真のSEIKOの腕時計は決して高価な物ではないですが、かなりお気に入りの組み合わせで、ステンレス製のベルトよりNATOストラップを付けていることのほうが多いですね。よく人から褒めてもらえます。

NATOストラップ(正規品)の魅力 1年間使用してみた感想

 

実は、市場に出回っているNATOストラップのほとんどはレプリカ。正規品のNATOストラップ、つまりNATO軍が実際に使用している本物は「PHOENIX社」しか製造しておらず、非常に数が限られているのです。

正規品よりレプリカのほうが安値なことのほうが多いですが、レプリカだからと言って、正規品と比べて劣っているというわけではなく、むしろオススメの物もあるのですが、まずは正規品から見ていきます。

さて、こちらの正規品のNATOストラップ。まず生地ですが、高密度にナイロンが織られているのが特徴。非常に目が細く、若干ですが艶があります。硬めの生地感になりますが、装着感は良く、腕にジャストフィットしてくれる感覚がとても気持ち良いです。

また、ストラップの端や小穴などは熱処理されています。頑丈に作られながらも、こういった仕上げがまさにミリタリーアイテム。良い点でも悪い点でもあるのですが、正規品はレプリカに比べて、かなりワイルドな作りなのです。

小穴に関しては、写真の右から3つ目の穴をずっと使い続けているので、かなりの使用感が出てきていますね。実は最初から、この小穴の部分がかなりほつれやすく、そのたびにライターなどで炙って処理しています(笑)。そうすれば糸が固まってくれて、穴の形は今もしっかり維持してくれているので問題ありません。

流石に1年も使うと、頻繁に摩擦が起こる箇所は写真のように色あせてきていますが、外から見える部分は綺麗なまま。何度も着用、洗濯を繰り返していますが、特に生地感や肌触りに劣化具合は見られないですね。

1年間かなりの頻度で着用しましたが、まだまだ現役です。

正規品とNATOタイプ(クロノワールド)の比較

では次に、正規品とレプリカの比較です。レプリカは正規品に比べて安値の物がほとんどで、中には付け心地があまり良くない低品質な物もありますが、だからといって正規品が全てにおいて優れているとは言えません。レプリカでも、正規品に負けず劣らずの良品もあります。

今回、比較対象にさせていただくのは、時計ベルト専門店「クロノワールド」さんのNATOタイプ(レプリカ)。「クロノワールド」は日本で唯一のPHOENIX社の輸入元で、正規品のNATOストラップの販売店。

つまり、日本で最もNATOストラップに精通しているといっても過言ではないお店が販売しているレプリカになります。

1本目は黒とグレーのストライプ柄だったので、2本目はネイビーの無地を選びました。このNATOタイプは単なる正規品の模倣品ではなく、正規品とは別の方向性を目指した物です。ではさっそく見ていきましょう。

どちらもナイロンですが、生地感はかなり違います。NATOタイプは正規品に比べ、ナイロン特有の光沢を感じますね。よりしっかり織られているなと感じるのは正規品。NATOタイプも安っぽい感じではないですが、私は正規品の方が好み。

そして最も評価が分かれると思われるのが、付け心地。どちらも素晴らしい肌触りで、文章では伝えづらいですが、正規品はサラサラしており、NATOタイプはしっとり系。やっぱりオリジナルの正規品も良いなと思う一方、NATOタイプの優しいフィット感も捨てがたい。どちらが良いかは完全に好みの問題ですね。NATOタイプのほうが良いという方もきっとたくさんいらっしゃるはず。

ベルトの長さはほぼ同じで、装着した時に余る生地の長さも変わりません。しかし、穴の間隔が違い、NATOタイプのほうが間隔が狭く、より細くサイズ調整することができます。

また、ストラップの端の処理も、正規品は良くも悪くも熱処理で雑にパパッと処理されているのですが、NATOタイプは綺麗なカッティング。曲線を描くように丁寧に処理されています。

金具の品質はどちらもほとんど大差ないですね。正規品のほうが少し細く、NATOタイプは少しだけ太く作られています。正規品のみ金具に、製造元であるPHOENIX社のロゴが付いています。

サイズ選びに注意! ベルト交換は簡単

 

いかがだったでしょうか? NATOストラップとは何か、正規品とレプリカの違いなどについて述べてきました。この記事を読んでいただき、少しでもNATOストラップに興味を持ってくだされば嬉しいですね。

最後に、ちょっとした注意点について述べておきます。NATOストラップのサイズについてですが、ベストなサイズ感はお手持ちの腕時計ごとに違うので、腕時計のベルトサイズを測ってから購入するようにしましょう。

サイズ展開は18mm、20mm、22mmの3種類で、それぞれストラップの幅の長さになります。20mmの幅の腕時計に18mmのストラップは装着することができますが、22mmのストラップは装着することができません。その場合も、18mmのストラップですと少し間隔に余裕が出来てしまうので、やはり20mmがベストになります。

ベルト交換のやり方は簡単で、「クロノワールド」さんで購入すると、無料でベルト交換グッズと交換マニュアルが付属するので、それを見れば初めての方でも大丈夫です。

また、一度NATOストラップに付け替えてしまえば、別のNATOストラップに交換するのには10秒もかかりません。上の写真のように、ストラップを時計の裏側に通すだけですから。このように簡単に着せ替えが出来るので、カラー違いで複数買いするのもオススメです。

価格は、正規品のNATOストラップで4104円(税込)。NATOタイプで1944円(税込)。NATOタイプ(クロノワールドのレプリカ)はもちろん、正規品のNATOストラップを購入する場合も、「クロノワールド」さんから購入することになります。Amazonや楽天などで販売しているので、入手しやすいかと思います。

それではNATOストラップ、ぜひチェックしてみてください。