土屋鞄の大人ランドセルの10万円の価値があるのか?実際に買ってみた!

大人には誰しも童心に返るときがあります。土屋鞄製造所の「OTONA RANDSEL」はまさにそんな瞬間に相応しいレザーバッグ。ランドセルを大人が使えるようにシックにアレンジしてあります。

シンプルゆえに唯一無二なシルエット

通常、背負うタイプのバッグというと、リュックを思い浮かべます。デイパックは利便性を追求した形であるため、スタイルを重視した形ではありません。どのリュックも使い勝手を考えるがゆえに、ある一定の形状に収斂していきます。

しかし、このバッグはひと味違います。ジップや柄など何か特別なアクセントがあるというわけではありませんが、デザインを究極的に削ぎ落とすことで、唯一無二の存在感を発揮しています。また、ランドセルとはいうものの、子供が使うものとも一線を画しています。


(小学生のランドセル)http://ux.nu/WvPGc

大人が使うランドセルはポテっとした丸みはなく、シャープです。角ばっていて洗練された印象を与えます。またサイドから見ましても、幼い印象はありません。柔らかな質の高いレザーの風合いによって生み出される波打つような湾曲が、正面からの直線的な印象を和らげます。

無意味なデザインがない

パッと目につくようなデザインを削ぎ落とすことで、シックで洗練された雰囲気に仕上げられています。正面から見ると贅沢に一枚革で造られたことがわかるフラットな印象です。

それでいて地味な印象がないのは、ステッチによるところがあります。強度を高める実用的な側面ももちろんありますが、同色で補っている分大人っぽいアクセントに。一見ノームコアなアイテムであるものの、装飾性も感じます。

背面はランドセルそのものです。ぷっくりとした肉感のあるクッションを滑らかなレザーが覆っています。

これによって、背負っていないときでも品がある印象に。

こんな風に、上部の取っ手を持つことによって手持ちのバッグとしても使用が可能です。

肩ひもは、パンチ穴で調節可能です。短く調整すると、余った部分がたれっぱなしになって野暮ったたくなります。一応、垂れ下がりを防止するためにレザーに留め金がついているのですが、革が馴染んでくると、甘くなります。すると、この留め具がだんだんと上がってしまい、留め金の機能を果たさなくなってしまうケースもあるので留意ください。

年季の入った顔のような表情を持つイタリアンレザー

実はこのオトナランドセルには、この002のイタリアンレザーのタイプの他に、001のナチュラルなヌメ革のタイプがあります。


(001のヌメ革タイプ)https://goo.gl/4eLZUx


(002のイタリアンレザータイプ。今回はこちら。)https://www.tsuchiya-kaban.jp/products/detail.php?product_id=3252

比較してみるとイタリアンレザーの方が表情に富んでいます。

こちらが今回のものの素材感。このように革の凹凸がはっきりと見え、シワやキズといった表情が判別できます。どちらの素材も上質であることには変わりありませんが、「素材がいい=いいもの」とは限りません。今回のランドセルのように、アイテム自体にデザインや特有性のあるものこそ、素材感にこだわる必然性が出てきます。

例えば、楽天などでデザインの効いたアイテムを探すと、安価で一見それっぽいものが見つかります。しかし、そういったアイテムは単にデザインをトレースしただけなので、嘘っぽく、説得力を欠きます。ランドセルも同様に、本来ならば「大人は持つことがない」ものを持っているのですから、素材感が安っぽければ違和感を与える可能性があるでしょう。

もし街中で普通のランドセルを背負っている大人がいたら、違和感、もしくはそこまでいかなくとも、果たして「オシャレ」に思えるでしょうか。

皮革の素材感が高級であることが、一見してわかること。使用しているうちにエイジングが進み、味になっていくこと。こういったカバンこそ、大人がもつにふさわしい逸品といっていいでしょう。

ランドセルなので使いやすい

フラップタイプな開閉口を開けると、このような感じに。大きなメインポケットの外側にも、小さな収納口がついています。

その中も、マチのない仕切りが一つ。携帯や財布などを入れられるようになっています。

メインの収納口には、ジップ付きの小ポケットが一つ。ここは深さはなく、文庫本が縦に一冊入る程度。

買いたい、と思った時が買い時。予約は毎度数時間で受付終了

シンプルながらも上質さと遊び心を加えたこの大人ランドセル。定価は10万円(税込)と決して安くはないものの、数カ月に一度の数量限定予約販売のため、毎度数時間で受付終了となっているそうです。

本当に欲しいと思ったときに、もし在庫があればそれは買い時なのではないでしょうか。いつの日か、親子揃ってランドセルを背負うコーデなどをして楽しむ。そんなことを考えると、その思い出の価値はきっと何物にも変え難いはずです。

haya

この記事を書いた人

haya

身長174.5cm 体重68kg 靴27.5cm(オールデンは9C-D)

色気と哲学を纏う北の大学院生。 日本伝統芸能継承者にして、〈大人〉になる為の修練の身。 インスタにてコーデ投稿中。。

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