ユニクロとエンジニアドガーメンツのコラボレーション第二弾となる秋冬コレクションはフリース4型のラインナップです。どれも、ミリタリー要素の入った魅力的なラインナップが揃っていますが、今回は、その中でもミリタリーらしさが強く表れているフリースノーカラーコートを紹介します。
ノーカラーなので襟がなく首元が大きく三角に開いています。コートなのに首元が心もとないと思う方もいるかもしれません。しかし、ミリタリーの歴史からひもとけば、この首元には理由があります。もともとこういったボアは、ミリタリーのコートの内側に取り付けられるライナーです。内側のボアや中綿ライナーが脱着式のコートは、今でも紳士服店などに行くとよく見られます。内側に取り付けるものなので、当然襟はありません。トップメゾンやデザイナーズブランドでライナーを単体のアイテムとして発売するようになり、その一環として商品化されたのでしょう。
まずサイズ感は注意する必要があります。かなりのオーバーサイズなので、筆者は通常MかLサイズを着ますが、本商品はSサイズがジャストでした。ジャストで着たいのであれば１～２サイズ落とし、リラックスサイズで着たいのであれば、表記のサイズを選ぶといいでしょう。身丈は、お尻がすっぽりと隠れる位のハーフコートの長さです。ジャケットやジャンパーのように羽織れる大きさなのでとても使い勝手が良いと感じました。前面はジップでの開け閉めです。ジップは下にもついているので、ジッパーの下を開けて裾が広がる着こなしもできます。
ジップがあるのに、ボタンとボタン穴もあります。もともとライナーは、ボタンでコートに取り付けることも多いので、それをデザインに残しています。しかし、ジッパーを使わず、このボタンで留めることも出来ます。そうすると、身幅が縮まり、シュッとしたシルエットに変わります。さらに、首元も絞まるので、防寒性がアップします。ジップとボタンの使い分けで、シルエットを変えられるのは、面白いギミックです。
ボタン穴は襟元にも２つあります。こちらもコートに留めるためのギミックでしょう。でも実際には留めるコートはないので、デザインとしてつけたのだと思います。
ポケットは全面の腰に左右1つずつ合計2つです。かなり大きなポケットなので、ハンドウォーマーとしても使えるし、財布や本、手帳などもすっぽり入ります。
袖部分はかなり余裕があり中にシャツやスエットなどを着ても十分袖音通せそうです。袖先は長く手がすっぽり隠れる長さです。オーバーサイズで腕を隠すと言う流行の着こなしができます。袖を折り返して外側のボアを出すのもカッコいいと思います。
素材はポリエステル100%。内側がボアフリース、外側が通常のフリースのようななめらかな素材です。なぜボアが内側になっているのかというと、原型がコートのライナーなので、防寒性を高めるためにも内側にボアがあるのは正解です。
しかし今はボア素材そのものが流行です。実際に本商品を表裏を返してみました。写真を見ていただくと分かる通りこれはこれでなかなかいい服になります。残念ながら襟元や脇のタグが見えてしまっているので実際にこれを着て外に出ようと思いませんが、リバーシブルにできたら最高の商品になったのではないかと思います。
色は、ブラック、ベージュ、ネイビーの三色です。注意して欲しいのは、オンラインストアの写真の色味と実際の色味が違うことです。
エンジニアドガーメンツの商品全般に言えることですが、オンラインストアの写真よりも実物の方が色は明るいです。筆者はオンラインストアで黒かネイビーか迷って、ネイビーが暗い色に見えたので購入しました。しかし実際には明るいネイビーだったので、少し着こなしに悩みそうです。
着こなしやすさは黒、ネイビー、ベージュです。ベージュは色、デザイン共にカジュアルなので、他のアイテムをドレスライクにしたほうがよさそうです。流行でありながら、なかなか挑戦しづらいノーカラーコートですが、本商品であれば、お値段的にも、シルエット的にも手に取りやすいと思います。販売開始1週間も経たないうちにサイズ欠けが出始めています。なくならないうちにぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。定価は4990円（+税）。
